アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
THE DAY of SHIRETOKO
2017年01月25日流 氷!
ではありません。ウトロ港の中は水の流れが少なく、よく冷えるためか、冬になるとこのように蓮の葉状に結氷します。しかしこれは雰囲気流氷とでもいうべきもの。
はやくリアル・流氷が来ないものか....欲をいえば1月30日までに来ないものか!なぜ1月30日かって?それはもちろん、1月30日が「知床の日」だからです!
「知床の日」とは!!!
"毎年1月30日を「世界自然遺産・知床の日」とし、この日を中心として、シンポジウム、パネル展等の啓発活動を行い、道民や来訪者、事業者、関係行政機関・団体が一丸となって知床の保全等に取り組む機運を高めるとともに、知床の顕著な普遍的価値に対する道民等の理解の増進を図ることとしたい。"
(北海道知事決定『「世界自然遺産・知床の日」について』より)
ということで、昨年3月の制定後、初の「知床の日」を迎えます。知床について、より多くの人々に、より深く知ってもらうため、1月30日前後は知床に関連したイベントが盛りだくさん!札幌と道東地域で同時多発開催、その一部をご紹介します!
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● 札幌
知床の日フェスタ:
【展示】知床地域の博物館紹介(道庁赤れんが庁舎) 1/28(土)~2/10(金)
【展示】観光情報センター「世界自然遺産・知床」コーナー( 〃 ) 常設
【物品販売】期間限定!知床プチ物産展( 〃 ) 1/28(土)~2/12(日)
【ランチ】知床の「美味しい」をおすそわけ(道庁本庁舎AKARENGA-CAFE) 1/30(月)~2/3(金)
【シンポジウム】環境道民会議ウインターミーティング
「世界自然遺産・知床の日」メモリアル2017(札幌市教育文化会館小ホール) 1/30(月)
● 道東地域
【展示】知床の日、知床世界遺産の価値に関するパネル展示
・ 知床世界遺産センター、知床自然センター(斜里町ウトロ地区) 絶賛展示中
・ オホーツク総合振興局ロビー(網走市) 1/26(木)~2/3(金)
・ 羅臼ビジターセンター(羅臼町羅臼地区) 絶賛展示中
・ 根室振興局ロビー(根室市) 1/26(木)~2/3(金)
地元協賛イベント: (1/30の参加者に記念品を進呈!)
【野外フェス】知床流氷フェス2017(斜里町ウトロ地区) 1/30(月)~
【ハイキングツアー】厳冬期の知床五湖エコツアー( 〃 ) 1/22(月)
【ハイキングツアー】流氷ウォーク( 〃 ) 1/28(土)~
【ウォッチングツアー】流氷クルージング(羅臼町羅臼地区) 1月下旬~
その他にもまだまだあります!イベント詳細&最新情報はこちらから!
「世界自然遺産・知床の日」記念イベントカレンダー(北海道環境生活部)
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ところで、何故1月30日が「知床の日」に選ばれたのか?語呂合わせなどではありません。選ばれたその理由とは....もうお分かりでしょう、そう「流氷」です!
沖に流氷が見え....ない!!!
"知床は、北半球において流氷が接岸する南限であり、この流氷の影響を受けた海と陸の生態系の豊かなつながりが高く評価されて、世界自然遺産に登録されたため、知床の豊かな生態系を支える出発点として重要な意味を持つ「流氷」にちなみ、遺産登録年(平成17年)の知床における流氷接岸初日の1月30日を「世界自然遺産・知床の日」とするものである。"
(北海道知事決定『「世界自然遺産・知床の日」について』より)
知床の豊かな生態系は、冬に流氷が運んでくる膨大な栄養分に端を発しています。
流氷がやって来る日=生態系の連鎖が始まる日だとすれば、世界遺産登録年の流氷接岸日1月30日を「知床の日」としたのも納得ではないでしょうか。
当初は盛夏の観光客がたくさん訪れる時期を知床の日とする案もあったそうなのですが....。
知床の短い夏がまばゆく輝くのは、半年近くに渡って雪に覆われる長い長い冬があるから、と言っても過言ではないと思います。厳冬期の知床こそ、是非とも訪れていただきたい「ガチの知床」です。
そんなわけで知床の日、1月30日に丁度いい具合に流氷が来てくれれば、大変ドラマチック、かつ、おめでたいのですが、果たして....?