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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

心はアライグマ

2011年08月10日
ウトロ
アライグマは、海外から持ち込まれて野生化・繁殖している生物で、「特定外来生物」として定められています。「特定外来生物」とは、生態系、農林水産業、人の生命・身体などに悪い影響をおよぼすものとして、外来生物法で指定されたものです。飼育・栽培・運搬・保管・輸入・販売・野外に放つということを、禁止しています。
そのため、ウトロ自然保護官事務所では目撃情報の収集を行っています。というのも、アライグマは天然記念物であるシマフクロウの巣を襲う可能性があり、また、農作物に甚大な被害をもたらす可能性があります。


自動撮影装置、設置中。「もう少し、下かなー。ちょっと、角度を変えようか・・・」


アライグマの進入状況を確認するために、自動撮影装置を設置しました。カメラの前を何者かが通った際に、撮影が行われる装置です。
設置する際には、自分がアライグマだったら、どこを歩くかということを考えつつ、ウロウロして設置適地をみつけました。やはり水場の近くに現れるだろうとか、人目につきにくい場所を通るだろうとか等々考え、心はアライグマです。
昨年はウトロの市街地に1基のみ設置していましたが、昨年の6月に国立公園内において、目撃情報がはいりましたので、その場所付近にもう1基設置することになり、本年は、計2基を設置することとしました。
 これから、データ回収と電池交換をし、写真のチェックです。さて、何が写るでしょうか。