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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

オオワシの渡りを確認しました

2008年11月10日
ウトロ
オホーツク海が荒れ狂い、風が冷たく吹く本日、海岸の上空を知床岬方面へ次々と飛ぶワシを確認しました。

オオワシ

 プユニ岬で数を数えてみたところ、12:30~12:50の20分間で約30羽、13:40~14:20の40分間で約60羽を確認しました。その他にウトロ市街の上空を約3分間で50羽ほど目撃したという情報もあり、本日はワシが渡る日だったようです。
この時期、知床に飛来するワシは、オオワシとオジロワシですが、本日はほとんどがオオワシでした。知床半島の断崖にぶつかる風によってできる上昇気流を利用し、滑空していました。


オジロワシの幼鳥
 
オオワシはカムチャッカ半島やオホーツク海北部沿岸などで繁殖し、9月下旬から10月上旬に越冬地への移動をはじめます。サハリンから宗谷岬へと陸づたいに南下し、11月上旬に知床半島を経て、国後島や択捉島に渡り、1月中下旬に再び北海道へと戻って来ます。
一部のワシはサケなどの餌資源が豊富な北海道の河川に留まりますが、多くは初冬期を餌資源の豊富な国後・択捉で過ごし、厳冬期には再び北海道に戻るのです。


プユニ岬から見たウトロ  ワシの渡りが良く見えます。

 ウトロ自然保護官事務所では11月~4月に知床半島に飛来するオオワシ・オジロワシ飛来状況調査を行っています。今後も飛来状況をお伝えして行こうと思います。