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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

近くて遠~い

2008年11月07日
羅臼
突然ですが、問題です!!
「知床峠のある国道334号線は日本一____が_い国道です。
さて何でしょう??」
分かりますか?知ってる!というあなた!知床通ですね!!

答えは…
「日本一開通期間が短い国道334号線」でした。
正解されたあなたに拍手!
残念ながら正解じゃなかったあなた、正解を知って知床通への道が
開けましたね!




「知床峠」
羅臼町と美幌町を結ぶ国道334号線。
そのうち羅臼町湯の沢から斜里町字岩尾別道道交点までが、
通称「知床横断道路」とよばれ、そこにあるのが「知床峠」です。
知床連山の尾根筋を越える知床峠は標高738mもあります。
山岳道路のため気象は変化が激しく、知床峠を挟んで羅臼側と斜里側では
全く天候が違う、ということも少なくありません。

そんな知床峠は、7月頃まで残雪が残る羅臼岳が目の前にそびえ立ち、
知床八景の一つとされ多くの観光客が訪れる場所でもあります。
開通期間が短いながらも、季節によって表情は様々。
紅葉も見事ですし、晴れた日は遙か根室海峡に浮かぶ国後島も眺めることが
できる峠です。


(夏の羅臼岳:9月上旬)


(根室海峡に浮かぶ国後島:10月上旬)

知床峠を越えるのは、観光で訪れる方々ばかりではありません。
知床横断道路が結ぶ、羅臼とウトロ。
開通している間は、知床峠を越えて行き来することができます。
その距離約24㎞。車で約40分です。
しかし、知床横断道路が閉鎖してしまうと、根北峠経由の往来になります。
その距離約130㎞、車で約2時間半の道のりになります。
同じ知床半島にある羅臼とウトロ。距離にすればすぐそこですが、
雪で閉ざされる道路を挟み、遠い遠~いお隣さんになってしまうのです。


そんな知床峠のある知床横断道路は、今季の開通期間を終了し、
本日11月7日から冬期間通行止めとなります。
通行止めとなる区間は、目梨郡羅臼町湯ノ沢(通行止めゲート)から
斜里郡斜里町字岩尾別道道交差点(通行止めゲート)まで。
期間は平成20年11月7日(金)15:00~平成21年4月下旬(予定)です。
詳細はコチラまで↓
北海道開発局 釧路開発建設部
http://www.ks.hkd.mlit.go.jp/


来年の春から、またたくさんの観光客の方々を楽しませてくれるまで、
また、羅臼とウトロに住む人々を近距離にしてくれるまで、
知床横断道路・知床峠はしばらくの間冬眠です…。