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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

流氷を楽しむ

2012年02月24日
ウトロ
天候によっては、短時間で大きく変動し、いつ見ても飽きない流氷。
午前中、青空の下遙か彼方に姿を確認したと思ったら、昼間に激しい降雪。午後、再び青空が広がると目の前に雪原が現れることもありました。流氷を一目見ようとこの時期には、観光客の数が増えます。もちろん、夏に比べると少ないですが、どれほどの人がどの場所を訪れているのかを調べています。そんな週に一度の調査時には、流氷の上を歩く「流氷ウォーク」のツアーに参加している人の数も数えています。



異星人現る!・・・そんな言葉が出てきそうな、一面の氷原。天気の良い日に行うと気持ち良さそうですね。この時数えた人数は、なんと37名。多くの人が満喫していました。

ただ、心配な事も。写真のとおり、流氷は白い平原に見えますが、大小の氷が結集したもので、隙間があったり、氷が薄くなっていたり、さらに雪によって隙間等が見えなくなっていたりと危険が潜んでいます。また、海に浮いている氷なので、風向きによっては短時間で沖に向かい動き出すこともあります。厳寒のオホーツク海を漂流したり、氷の海に落ちたくないですね。安易に流氷に乗らないことが原則です。安全を考えガイドさんの案内で楽しみましょう。



また、ある日の調査時、流氷の鳴き声を確認しました。まるでエゾシカが出す仲間同士の掛け合いの声のよう。波打ち際で、擦れる氷と氷。少なすぎても、びっしり氷が岸に押し寄せても、聞けない声。これもまた、その時出会えるかの、運ですね。


・・・録音しておけばよかった! 
→※録音について、こちら参照。http://hokkaido.env.go.jp/blog/author/author438_5.html