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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

知床・羅臼の身近な植物5

2018年11月30日
羅臼 宮奈光一郎

冬の冷たさが染みこんだ熊越の滝(2018年11月撮影) 今年は全道的に雪が少ない様子。知床・羅臼も降りはするものの日中には溶けてしまうことが多く、まだ根雪にはなっておりません。しかし、厳冬期らしい寒さが日に日に増しています。(写真は熊越の滝)

雪の少ない水辺で若葉を出すアキタブキ(2018年11月撮影) 広葉樹の葉もすっかり落ちきった林内。ふと水辺を見てみるとこの季節に似合わない新緑の葉が顔を出しておりました。

冬に入ったにも関わらず花を咲かそうとするアキタブキ(2018年11月撮影) こちらは北海道ならどこでも見られるアキタブキ。雪が少なく暖かい日が続いたからでしょうか、雪が積もりにくい水辺や日当たりの良い斜面で幾つも顔を出しておりました。

卵の様な形をしてコケ類の上に顔を出したアキタブキの蕾み(2018年11月撮影) 普段大量に見ているため気にしなくなってしまう植物ですが、この様な時期に姿を見付けると思わず足を止めてしまうものです。

枯れ落ちたアキタブキの葉を朝日が染め上げる(2018年11月撮影) 茎の高さが1m以上、葉の幅も1mを越えることもあるアキタブキ。密生した箇所では足下を覆い隠してしまうため、ヒグマの痕跡が見えにくくなり、ヒグマの良い隠れ家ということもあって周囲を歩くときは多少なりとも緊張感をもちます。

落ち葉の中から次々とアキタブキが目を出している(2018年11月撮影) そんなアキタブキの園が見られるのもおよそ半年後。知床・羅臼に訪れた冬はまだまだこれからです。