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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

ようこそ、知床へ

2012年12月27日
羅臼
全国から訪れる観光客であふれかえるサマーシーズンも終わり、
そんな賑やかさがちょっぴり恋しくなる今日この頃。

そんな知床に、お客様が。
しかも、知床には初めてお越しとのこと。

そんなお客様は、ヒメハジロです。

鳥インフルエンザ監視のため、水鳥の飛来状況を確認していた巡視中の事。
「あれ?!見たことない鳥が…。」
それが彼、ヒメハジロだったのです。

北アメリカ北部で繁殖し、冬はアラスカ南部からアメリカ西部・南部で越冬する種です。
日本ではまれな冬鳥として少数確認されることがある、いわゆる迷鳥。
北海道は根室管内でも数件、本州でも数件の確認はあるようですが、
なかなか珍しい鳥のようです。

6000km以上も離れたアメリカ大陸から、はるばる羅臼まで。
渡りの途中でしょうか。
ホオジロガモの群れにたった一羽だけ、オスのヒメハジロが混ざっていました。


胸から尾にかけて白色、背中が黒色、そして頭部は光線によって緑、青、紫の光沢がかるなんともきれいな羽の色です。
残念ながらきれいに写真におさめることはできませんでしたが、
時折光の加減で見える頭の色は、とてもきれいでした。



長旅で疲れた羽は休めることができましたか?
羅臼はお気に召しましたか?
たくさん栄養をつけて、元気に旅を続けてくださいね。
そして、ぜひまた来年もお越しいただけることを願っていますよ。

知床初確認となる鳥との出会いに立ち会え、とても嬉しい経験でした。
まだまだたくさん知らないことや新しい出会いがある知床の自然に、さらにワクワクします。

後日、北海道新聞にも取り上げていただきました。