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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

フードロッカーを知っていますか?

2010年07月27日
ウトロ
 本格的な登山シーズン。多くの方が羅臼岳に登られる季節となりました。皆さんはフードロッカーをご存知ですか?フードロッカーはヒグマが開けられないような仕組みでつくられているステンレス製の食料保管庫です。
ヒグマが高密度に生息する知床では、テント内に食べ物や匂いのついた食器やゴミを持ち込むとヒグマを誘引してしまう恐れがあるため、知床連山の各テントサイトで1~2基ずつフードロッカーを設置しています。このフードロッカー、日本では知床連山にしかありません。


フードロッカー(第一火口キャンプサイト)

 フードロッカーを使用する際は、食べ物などを、ジップロックなど匂いを密閉できるものに入れてから保管しましょう。また、食べ物の残置は厳禁です。調理はテントとフードロッカーから離れた位置で行い、匂いが残らないようにしましょう。匂いの強い食べ物は避けるようにしてください。
 三峰と二ッ池のフードロッカーはカギがかかりにくいということがあり、今年度修繕作業を行っています。山の上から数十キロのフードロッカーを下界に降ろして修繕を行い、また上げるという作業のため、1年がかりの作業です。 


 フードロッカーを開けるときは写真のように手を入れて、中にあるレバーを押し上げます。

 アクティブレンジャーはフードロッカーの点検、残置されたものがないかの確認、黑化して読みにくくなった盤面の手入れなどを行っています。

 知床では、食糧管理はヒグマとの事故を避けるための重要ポイントの1つなのです。