アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
知床の虫シリーズ公開
2024年02月05日
ウトロ
こんにちは。
雪降りしきる知床からアクティブレンジャー(AR)の佐野です。
前々回のキノコシリーズ好評?につき、知床の虫シリーズを今回はお届け致します。
この先は昆虫や幼虫が苦手ではない方だけ、読み進めることをオススメします。
虫シリーズと言いましても、実は私自身虫には詳しくありません。
巡視中に見かけた虫に一喜一憂し、盛り上がることは得意ですが、名前などはわからないため帰ってから図鑑をひっくり返して地道に調べます。
そんな虫たちとの出会いは突然にやってきます。
とある日調査が終わり一息ついたとき、私の目の端を猛スピードで走り抜ける虫がいました。(昆虫にしては猛スピードで、カメラ片手に追いかけるのに一苦労…)
正体はノコギリカミキリのオスでした。
サイズは3cm前後でオスには長い触角があります。
やっと写真が撮れたと喜んだのもつかの間、また目の端を走り抜ける者が…
なんとノコギリカミキリのメスが通りました!(触覚が短い!)
同じ日に同じ場所で見ることができるとはなんというラッキーデー。
別日の調査中にはキラキラ輝く物が葉の上に乗っていました。
こちらはハンノキハムシ。
ハンノキの葉を食べる虫で、知床では繁殖期の初夏にハンノキの葉がボロボロになり、見るも無惨な姿になった幹があちこちに見受けられます。
こんなにキラキラしてかわいらしいのに、数の力を思い知らされます。
10月の巡視でも光り輝く大きなアリのような虫と出会いました。
身体のサイズは2cmを超え、退化した羽のような物も見えます。
青光りする体色と、でっぷりしたお腹が印象的で目が離せず、しげしげと眺めてしまいました。
帰って調べてみるとメノコツチハンミョウで、名前にハンミョウと付いていますが、一般的なハンミョウとは全くの別物だそうです。
※メノコツチハンミョウは有毒の体液を出すため素手では触らないように注意して下さい
ここまで甲虫ばかりになってしまいましたが、私幼虫も大好きです。
近年は私の虫好きを知り、同僚たちが巡視のたびに「佐野さん!虫がいますよ!」と教えてくれるようになりました。
そのおかげで巡視の時(このとき20kg近い荷物を背負って、知床連山縦走をする巡視中の1日目の終盤で疲労はピーク…)、虫を探す余裕がなくなってきたころに「幼虫がいますよ!」の声が。
そこには黄色い頭に、くるっと丸まった黄緑色の愛らしい身体。
よく見ると…なんと!顔に目があるじゃないですか!
私の服に付いて離れようとせず、ウニョウニョと移動する姿もかわいい…。
疲れた身体と心に染み入る幸せな時間でした。
あとで調べたところ、これはハバチの仲間の幼虫で、顔が黒くて見づらくなければみんな目があるそうです。かわいいですね。
さらに知床連山縦走の翌週も羅臼岳での笹刈り業務があり、休憩ポイントである弥三吉水に到着した時でした。
同僚が「虫がいるよ!」と教えてくれたのです。
ルンルン気分で駆け寄ると、お尻のとがった幼虫が!
身体には白いラインが何本も入りおしゃれ!
サイズは3cm以上あり、見応え抜群。
こちらはスズメガの仲間の幼虫で、スズメガ科の幼虫はみんなお尻が尖っているのだとか!
わかりやすくていいですね。
長々と最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回の虫シリーズはここまでとなりますが、知床には他にもたくさんの虫が生息しています。
今は雪に覆われて虫たちを見ることは叶いませんが、ぜひ雪解けし緑深まる知床にお越し下さい。きっと新しい虫との出会いが待っているはずです。
それではみなさん知床でお待ちしております。
雪降りしきる知床からアクティブレンジャー(AR)の佐野です。
前々回のキノコシリーズ好評?につき、知床の虫シリーズを今回はお届け致します。
この先は昆虫や幼虫が苦手ではない方だけ、読み進めることをオススメします。
虫シリーズと言いましても、実は私自身虫には詳しくありません。
巡視中に見かけた虫に一喜一憂し、盛り上がることは得意ですが、名前などはわからないため帰ってから図鑑をひっくり返して地道に調べます。
そんな虫たちとの出会いは突然にやってきます。
とある日調査が終わり一息ついたとき、私の目の端を猛スピードで走り抜ける虫がいました。(昆虫にしては猛スピードで、カメラ片手に追いかけるのに一苦労…)
正体はノコギリカミキリのオスでした。
サイズは3cm前後でオスには長い触角があります。
やっと写真が撮れたと喜んだのもつかの間、また目の端を走り抜ける者が…
なんとノコギリカミキリのメスが通りました!(触覚が短い!)
同じ日に同じ場所で見ることができるとはなんというラッキーデー。
別日の調査中にはキラキラ輝く物が葉の上に乗っていました。
こちらはハンノキハムシ。
ハンノキの葉を食べる虫で、知床では繁殖期の初夏にハンノキの葉がボロボロになり、見るも無惨な姿になった幹があちこちに見受けられます。
こんなにキラキラしてかわいらしいのに、数の力を思い知らされます。
10月の巡視でも光り輝く大きなアリのような虫と出会いました。
身体のサイズは2cmを超え、退化した羽のような物も見えます。
青光りする体色と、でっぷりしたお腹が印象的で目が離せず、しげしげと眺めてしまいました。
帰って調べてみるとメノコツチハンミョウで、名前にハンミョウと付いていますが、一般的なハンミョウとは全くの別物だそうです。
※メノコツチハンミョウは有毒の体液を出すため素手では触らないように注意して下さい
ここまで甲虫ばかりになってしまいましたが、私幼虫も大好きです。
近年は私の虫好きを知り、同僚たちが巡視のたびに「佐野さん!虫がいますよ!」と教えてくれるようになりました。
そのおかげで巡視の時(このとき20kg近い荷物を背負って、知床連山縦走をする巡視中の1日目の終盤で疲労はピーク…)、虫を探す余裕がなくなってきたころに「幼虫がいますよ!」の声が。
そこには黄色い頭に、くるっと丸まった黄緑色の愛らしい身体。
よく見ると…なんと!顔に目があるじゃないですか!
私の服に付いて離れようとせず、ウニョウニョと移動する姿もかわいい…。
疲れた身体と心に染み入る幸せな時間でした。
あとで調べたところ、これはハバチの仲間の幼虫で、顔が黒くて見づらくなければみんな目があるそうです。かわいいですね。
さらに知床連山縦走の翌週も羅臼岳での笹刈り業務があり、休憩ポイントである弥三吉水に到着した時でした。
同僚が「虫がいるよ!」と教えてくれたのです。
ルンルン気分で駆け寄ると、お尻のとがった幼虫が!
身体には白いラインが何本も入りおしゃれ!
サイズは3cm以上あり、見応え抜群。
こちらはスズメガの仲間の幼虫で、スズメガ科の幼虫はみんなお尻が尖っているのだとか!
わかりやすくていいですね。
長々と最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回の虫シリーズはここまでとなりますが、知床には他にもたくさんの虫が生息しています。
今は雪に覆われて虫たちを見ることは叶いませんが、ぜひ雪解けし緑深まる知床にお越し下さい。きっと新しい虫との出会いが待っているはずです。
それではみなさん知床でお待ちしております。