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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

夏山シーズン本番!知床登山で携帯トイレデビューしてみませんか

2012年07月05日
ウトロ

硫黄山周辺から羅臼岳へ続く縦走路(尾根部分)

 先日奄美地方で梅雨明けが宣言されましたが、ここ知床・ウトロは既に夏真っ盛りです。連日の晴天で、知床五湖では気温30℃を超えた、なんて話も聞いています。お越しの際は、帽子や飲みものなど熱中症対策を万全に!特に暑い日の水遊びにうってつけな「カムイワッカ湯の滝」には、売店や自動販売機はありませんのでご注意ください。もちろん湯の滝の水も酸性が強すぎて飲めません。(非常に酸っぱいです)

 そんな夏日の中、6月24日には硫黄山、7月1日には羅臼岳の山開きがおこなわれました。いよいよ知床連山の登山シーズン本番です。この夏、羅臼岳から硫黄山まで縦走する計画を立てている方もいらっしゃるのでは?そんなあなたのザックに、そっと忍ばせていただきたいのが「携帯トイレ」です。

 知床連山の上には、山小屋やトイレといった施設がありません。縦走するとなれば、自分の寝床も食料も、もちろん出したモノも担いで歩く必要があります。「そんなの、そこら辺の茂みでやればいいじゃない」そう思われる野性派の方へ。こんな調査結果があります。

 環境省が平成20年度に実施した、知床連山におけるし尿の痕跡調査によると、連山のあちこちで使用済みティッシュが回収されています。下記表はその回収場所と、回収数です。



【引用元】 14.『知床連山における携帯トイレの利用促進対策』
高橋啓介(環境省ウトロ自然保護官事務所)
「第10回山のトイレを考えるフォーラム」報告資料より
http://www.yamatoilet.jp/mtclean/forum101.htm

 一歩登山道を外れたらティッシュの花が百花繚乱、シレトコスミレだと思ったらティッシュのかすだった、なんて時期が割と最近まであったんですね。携帯トイレ使用を呼びかけるようになって以降、改善されたようですが……。山を登っているのかトイレを登っているのか分からなくなる前に、携帯トイレのご活用を!家に帰るまでが遠足であるのと同様、出したモノを持ち帰って処分するまでが用便です!


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※ 携帯トイレの購入・廃棄についての詳細情報はこちら
『知床登山のマナー 携帯トイレを使いましょう』
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/ssi/keitaitoire.htm