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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

自然観察会行いました!

2008年10月09日
羅臼
9月25日にAR日記でお知らせした、羅臼自然保護官事務所主催の
~紅葉彩る知床国立公園で秋を満喫!~
『間歇泉・羅臼温泉の自然と歴史を探る自然観察会』
予定通り10月5日(日)に開催しました。


参加を希望してくれる方がどれくらいいるだろう。
どんなことに興味をもってくれるだろう。
満足してもらえる解説ができるかな。
紅葉は間に合うだろうか。
お天気は大丈夫かな。
…などなど、心配していた事がたくさんの開催前。

しかし、15名募集のところ締め切りまでに
12名の方からの参加希望がありました。
しかもみなさん羅臼にお住まいの方々。
紅葉はまだ見頃をむかえるには少し時間がありましたが、
お天気も味方してくれ、当日は観察会日和となりました。


羅臼ビジターセンター(以下羅臼VC)から観察会のプログラムは
スタートしました。

まずは、若松自然保護官より国立公園についてのレクチャーです。
日本の国立公園はいくつあるのか、国立公園の利用を規制する地区(地域)
について、保護・管理する意味の一つ「生物多様性」とは、など。
羅臼側の知床国立公園の範囲ってどこからでしょう、との問いに参加者は
改めて地元にある国立公園を意識されていたようでした。
そして山を歩く時の注意事項の一つ、ヒグマに会ったときの対処法を
お話しし、いざ野外へ!

まず、間歇泉まで歩きます。
現在の間歇泉は約50分間隔の周期で噴出することが確認されています。
観察予定時間の2時間ほど前に噴出を確認していたので、
噴出時間を予想して間歇泉まで行きました。
きっと到着したころに噴出するはず!と見込んで。
ところが、到着するのと一足違いで噴出してしまった、とのこと!!
なんてタイミングが悪いの?!
残念ながら参加者の方々と噴出を見ることはできませんでした。。。

気を取り直し…

羅臼温泉野営場を通って、羅臼温泉熊ノ湯の脇を通り、
羅臼園地歩道を歩きます。
羅臼温泉の源泉跡を観察し、現在の温泉が沸いている場所や
どのように温泉を利用しているのかなどの解説を行いました。

歩道を散策しながら、樹木の種によって好んで生えている環境の違いや、
植物の名前の由来、どんな動物が生息しているのか、そしてどんな生活を
しているのか、植物を利用してきた先人の暮らしなどなど…
解説を交えながら、観察を行いました。

特に好評だったのは、アオダモの木の実験!
アオダモの樹皮を水につけると水が青くなるというもの。
アオダモの名前の由来でもあります。
あらかじめ用意していた枝と水入りのペットボトルを使って、
実際に参加者に体験してもらいました。
みなさんとても驚かれていましたよ。


「ここにはけもの道があります」木村AR



「ツルアジサイの白いのは飾り花なんですよ」後藤


途中の休憩地点では安藤自然保護官より、羅臼温泉ができるまで
そして現在に至るまでなど、羅臼温泉の歴史についての話を聞きながら、
温かいココアとお菓子でTea time。。。(ココアだけど)
紅葉し始めた林内に降り注ぐ秋の陽を浴びながら和やかな休憩時間でした。


町内に住む方々でも、なかなか地元の自然の中を歩くことが少ない
という方が多く、身近な自然に触れることができて良かったとの
お声をいただきました。
温かい地元の方々との交流から、私たちも学ばせていただくことが
たくさんありましたし、とても楽しい半日を過ごすことができました。



紅葉に染まるハウチワカエデ


次回また新たに、参加してくださる方々に楽しんでもらえるような
企画を練って開催したいと考えています!!