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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

実りの季節につき

2010年09月08日
羅臼
 異常に暑かった今年の夏。本州だけでなく北海道も例外ではありませんでした。いつもなら肌寒い季節になっているのに、今年はまだしばらく半袖が活躍しそうです。
 とは言うものの、秋の気配は日に日に色濃くなっています。山では高山植物の果実が赤や黒に熟し、川ではカラフトマスと一部シロザケの遡上も見られるようになりました。



 「秋」といえばサケ・マス釣りという人も多いのではないでしょうか?
 今年はカラフトマス(地元の人は単に「マス」と呼びます)の遡上数があまり多くないようですが、マスロマンに魅せられた釣り人達が、夢を求めて釣り竿を振る姿は例年と変わりありません。私も3年目になって初めて“マス”釣りに挑戦しましたが、力強い引きや大きさに興奮してしまい、すっかり熱中してしまいました。毎年多くの釣り人がマスやシロザケ釣りを楽しんでいるのにも納得です。

 これから、マス、シロザケと釣りのシーズンは徐々に移行していくので、当分の間は楽しむことが出来ます。ただし知床でサケ・マスを釣る場合は、ヒグマとの問題にも配慮しなければいけません。
 楽しいはずの釣りが恐ろしい事態にならないように、以下についてはくれぐれも注意してください。

◆釣った魚のイクラ(すじこ)だけを抜き取り身を捨てるのは絶対にやめて下さい。
←残された魚の身を求めてヒグマが引き寄せられてしまいます。捨てた本人だけでなく、次に来る人々まで危険にさらします。竿先だけでなく、後ろにも注意を配ることをお忘れ無く。


腹を割かれたカラフトマスのメス

◆ゴミ(臭いの出る物全般)を置き去りにしないよう完全に対処してください。
←同じくヒグマを引き寄せます。知床ではどこにいてもヒグマと出会う可能性があり、山や海岸だけでなく、民家の裏にも出没します。例えキャンプ場であっても決して油断はできないのです。

※知床半島先端部(相泊以北)で釣りをする方は、他にも守らなくてはいけないルールがあります。詳しくは「知床半島先端部利用の心得」の14ページをご覧ください。以下のサイトでダウンロードすることが出来ます。
http://shiretoko-whc.com/management/rule.html

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知床は、沢山のアクティビティが楽しめる素晴らしいフィールドですが、どこに行ってもヒグマの問題を切り離すことは出来ません。知床の主は人間ではなく「ヒグマ」という謙虚な気持ちでいることが大切です。
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