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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

秋の森の役者たち

2008年10月16日
羅臼
 今月に入って一気に色づき始めた羅臼の紅葉もピークを越え、山の上の方では葉っぱを落としたダケカンバの灰色の幹が目立つようになりました。
 また、気温も段々低くなり今朝9時頃の気温は9℃と、そろそろストーブが恋しい時期になってきました。季節は確実に秋から長い冬に向かっているのですが、山の麓の方ではもうしばらく紅葉が楽しめそうです。昨日巡視に出た羅臼岳の登山道では紅葉の他に、秋の恵みを求めて活発に動く動物たちとも出会うことが出来ました。皆さんにも今回見られた動物を紹介したいと思います。


 森のアイドル エゾリス。警戒心が強く、しっぽを逆立たせています。とっても可愛いのですが、ストレスを与えないために早めに退散しました。(写真は9月)

 エゾコゲラ あちこちから「コツコツコツ」と木を突く音が森に響いていました。人間の存在など気にすることもなく、木の中の小さな虫を夢中になって食べているようで、5m程の距離で観察することが出来ました。


秋の森
 地面に落ちたミズナラのドングリや、キウイの味がするコクワ(サルナシ)、甘酸っぱいヤマブドウなど秋の森には食べ物が沢山!!今回は他にも、ミヤマカケス、エゾオオアカゲラ、ヤマゲラなどが見られ、遠くの山ではオスのエゾシカが繁殖期特有の声(ラッティングコール)で鳴いていました。普段山を歩いていて沢山の動物たちと出会うことは希なのですが、季節が冬に移り変わっているように、彼らも冬支度を急いでいるせいか、いつもより活動が活発になっていたようでした。野生動物が厳しい冬に生き残りをかける姿は、秋を彩る役者たちのようだなと感じた巡視のひとときでした。