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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

トド発見!

2010年01月25日
羅臼
 巡視などで、羅臼から知床半島の基部にあたる標津町方向に車を走らせていると、時折トドの姿を見かけることがあります。数頭が群れになって泳ぎながら、ヒレを挙げている姿は、こちらに手を振っているようにも見えます。

 「えっ!日本にトドなんて居たの!?」と耳を疑う人もいるかもしれませんが、千島列島やオホーツク海沿岸北部で繁殖しているトド達が、冬場は餌を求めて北海道と青森県の一部にやって来ているのです。そんなトド達を、羅臼では11月から5月にかけて比較的近い距離で観察することが出来ます。
 トドはクジラなどに比べると沿岸で確認し易く、岸近くを泳いでいる時には、双眼鏡さえあれば意外に簡単に観察出来ます。見慣れるまでは海鳥との識別に苦労しますが、一際大きな体を見つけたら、それはトドかもしれません。
 もし、「観察したけど見つからなかった」という方がいてもご安心ください。羅臼ビジターセンターに来れば、センター内で展示している、メス成獣の剥製を見ることができます。



羅臼ビジターセンターのトド。結構可愛い顔をしていますよね!?
 
 今の時期は道路からでも、オオワシやオジロワシが簡単に観察できるほか、ゴマフアザラシも岸近くに上がっている姿を目にします。羅臼に訪れる機会のある方は、是非海の方にも気を配ってみてください。但し脇見運転は厳禁。安全な場所に停めて、近隣住民の方に迷惑の掛からないように観察してください。