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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

ヒグマ情報センター巡視員体験

2021年08月13日
上川 入江瑞生

大雪山国立公園には高原温泉ヒグマ情報センターがあり、そこから沼巡りができます。紅葉の時期は人が多く人気な場所なのですが、この時期の見どころは、雪渓の上でごろごろと涼んでいるヒグマの姿が見られることです!

登山者とヒグマの接触が起こらないように巡視員がおり、今回は巡視員の体験をしてきました。

朝センターの専門の巡視員と一緒に、痕跡を探しながら高原沼まで行きました。この時期の沼巡りコースにいるヒグマはミズバショウやフキを食べ、雪渓の近くではハクサンボウフウを食べているのではないかとセンターの方は話していました。

上の写真にヒグマがいるのですが、皆さんは見つけられますか?? 

雪渓の上の方にある黒い点がクマです!!今回は高原沼まで行くと、運よく雪渓の上でゴロゴロしているクマがいました。雪渓を出、食事を再開したと思うと雪渓に戻ってきて涼む姿は、とても愛らしかったです。高原沼でクマを観察している最中はとても暑く、雪渓で涼むことができるヒグマがうらやましかったです。現在残雪状況は下の写真の通りで、8月中旬までは雪渓が残るだろうといわれています。

沼巡りコースは名前の通り沼が多く、それぞれの沼で雰囲気が違うので、とてもワクワクしながら沼が見られるのではないかと思います。

    

紅葉時期もきれいですが、雪渓が残るこの時期の沼巡りコースもおすすめです!

コース内を歩いているとエゾシカもいました。こちらを確認してまた食事を再開。とてものんびりとしているシカでした。

清流やきれいな湖池にしか生息しないバイカモが見ごろでとてもきれいでした。

巡視員として周りを見ながら気を付けてゆっくり歩いてみると、今まで通り過ぎていた植物、昆虫たち、痕跡に出会えました。山頂目指して歩くのも良いですが、皆さんもぜひ周りをゆっくり見ながら歩いてみてはいかがでしょうか?