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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

第21回大雪山国立公園フォーラム

2016年07月15日
上川

 みなさま、こんにちは。上川自然保護官事務所の岩城です。

今回は、7月10日に行われた第21回大雪山国立公園フォーラムについてお伝えします。

 

            (会場には31名の方が来場しました)

 

 フォーラムは3部構成で、最初の講演は山樂舎BEAR代表の佐久間 弘さんのお話でした。

 

佐久間さんは「例えば、登山道が少し傷んでいる内に手を入れれば補修しやすい場合があります。

しかし、現実はなかなか予算が付かなく、どんどん登山道の荒廃が進んで、これは直さなければ

どうにもならない状況になってからの対応になることが多い」ことを指摘していました。

 

            (山樂舎BEAR代表の佐久間さん)

 

 その上で、行政による維持管理には迅速な対応が難しい点を上げ、民間主導の維持管理体制の

構築が必要との考えを示していました。

 

続いてNPO法人信越トレイルクラブ理事の木村 宏さんからは、

信越トレイルでは、理事会、事務局、整備スタッフ、会員250名、検討委員会で構成され、

事務局は行政を含む信越トレイル連絡会の運営も行う。また登山道の維持管理にはマニュアルが

あり、それらを実施するものはマニュアルに基づいて整備を行っていることなどを紹介して

くださいました。

 

 またアメリカのアパラチアントレイルを訪れた時の経験についてのお話があり

「アパラチアントレイルはいくつもの州にまたがっていて、そのうちノースカロライナ州では、

森林管理局の中にNPO(ボランティア)の事務所が入っており、NPOの活動を支え応援して

いる。まさしく一緒にやっているというイメージがあった。」とおっしゃっていました。

 

        (NPO法人信越トレイルクラブ理事の木村 宏さん)

 

 私が興味深かったのは、日本の子供たちが消防官、警察官になりたいと思う気持ちと

同じようにアメリカの子供たちは森林官になりたいと思っていることが印象的で、

アメリカでは、生活の中に山の仕事の大切さや大事さが息づいているのだと思いました。

 

 

最後にパネルディスカッションの様子です。

 

          (司会の北海道大学大学院の愛甲准教授)

 

 北海道大学大学院の愛甲先生が木村さんに信越トレイルの状況を詳しく聞く形で話が進みました。

 

ディスカッションの中で木村さんの言葉が私の心に残りました。

「大雪へ行くことへの楽しみを演出して、そこにはしっかりした整備維持管理があり、その人たちに

共感した人たちがさらに集まり、そのことによって次の世代の人たちも大雪を守れるベースができれば

いいと思っています。」

 いまある大雪を、後生の人たちにも、変わりなく残すことは大変だけれど、とっても重要なことだと

思いました。

 

フォーラムは3時間を少しオーバーして無事に終了しました。

いろんな話を聞くことができて有意義な1日でした。