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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

神秘的な豊似湖

2024年11月27日
吉沢 一美
こんにちは、えりも自然保護官事務所の吉沢です。


今年の夏は、猛暑が続き、秋が短く感じ、あっという間に冬がやってきましたね。気温差に気をつけてください。

今年6月に誕生した日高山脈襟裳十勝国立公園。その中に日高管内唯一の自然湖、“豊似湖”があります。海での仕事がお休みだったので保護官と一緒に行ってきました。地元に住んでいながら豊似湖までの道のりを知らず、そして行くのがなんと2回目!
地元では、湖の形状が馬の蹄に似ていることから「馬蹄湖」と呼ばれていています。私も小さい頃は「馬蹄湖」と聞いていて、豊似湖は別の湖だと思っていました。また、ハートの形に見えることから「ハートレイク」との愛称もあります。

私が初めて行ったのが、数年前写真を撮るためのツアーでした。雨ふりだったので乗り気ではなかったのを覚えています。ところが実際行ってみると、雨で濡れた植物がこんなにも色鮮やかで地元にこんな場所があったと初めて気づきました。また、湖面に落ちる雨粒の音が静かな森の中に響き、とても印象的でした。出発前の乗り気でなかった気持ちがどこかへ行ってしまい、濡れながらでも豊似湖で楽しむことが出来ました。
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保護官と行った秋の豊似湖。着くまでの道のりは、色鮮やかな紅葉が見られ、静かに流れる川があります。何度も車を停めてもらい、そのたびに新鮮な空気を吸い写真を撮りました。少し山に入るだけでこんなにも空気が違うとはビックリ!ベンチがあるならコーヒーを飲んで、ゆっくり過ごしたい気分になりました。
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何度も停まってもらったので1時間ほどかかり到着。
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駐車場には馬蹄湖と生息する動物の看板があります
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駐車場から200メートルほど歩きます
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やっと豊似湖!
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湖面に映る景色
湖畔を見渡すと、赤色や黄色に彩られた木々がとてもきれいでした。また、湖を見ると太陽の光が反射していてキラキラ光っていて、小魚が泳いでいるのも確認できました。
周辺には、“ナキウサギ”“エゾリス”“シマリス”などの動物が生息しています。見かけた時は、むやみに近づかず、そっと見守ってくださいね。写真を撮る際は、フラッシュをたかずに撮影して下さい。

この日は“雪虫”が沢山飛んでいました。「雪虫が飛ぶと初雪が近い」と言い伝えがありますよね。豊似湖では、雪虫が大量に発生すると湖面に白い帯ができることもあると聞き、とてもビックリしました。見ることができた時は、お伝えしたいと思います。 
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豊似湖は、えりもの森の静かな湖で、日常では感じられない神秘的さを味わうことができます。心と体がリフレッシュできます。是非行ってみてください。


豊似湖へ行くときには、次のことにお気をつけて下さい。
・豊似湖までは、交通手段がなく自家用車での移動となります。道中狭い道が続きますのでスピードを出しすぎないようご注意下さい。
・森の中は、ぬかるんだ道もあるので長靴があると安心です。
・豊似湖周辺は、電波が届かないので動植物や道案内を調べることができません。そのことを事前に知っておいて下さい。
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