北海道のアイコン

北海道地方環境事務所

報道発表資料

2024年06月16日
  • 報道発表

美瑛町のゼロカーボンパーク登録について

 環境省では、国立公園の脱炭素化に向けて、令和3年3月から、「ゼロカーボンパーク」の取組を始めています。この度、大雪山国立公園内の白金温泉や十勝岳を擁する北海道美瑛町が全国で17番目のゼロカーボンパークに登録されましたので、お知らせします。美瑛町は、ゼロカーボンパークとして、自然環境に配慮した脱炭素の取組、エリア全体の脱炭素化を進める取組、サステナブルな観光地づくり、国立公園利用者への普及啓発などに取り組んでいくこととしています。北海道地方環境事務所では、これらのゼロカーボンパークの取組を支援してまいります。
北海道美瑛町は、大雪国立公園内に位置し、およそ200万年前の大規模火山噴火により火砕流堆積物が積み重なり、日本ではまれな丘陵地帯となりました。その大地を開拓者が農地として開墾し、美しい農業景観が引き継がれている地域です。2022年1月には十勝岳ジオパークが日本ジオパークに認定され、同年4月にゼロカーボンシティの表明を行い、森林管理によるCO2の固定、ゼロ・エミッションモビリティの普及やプラスチックゴミの削減など、持続可能な観光地づくりに取り組んでいるところです。

今般、ゼロカーボンパークとして登録されることになった取組の概要は、以下のとおりです。

1. CO₂を吸収する森林の適切な管理

2024年1月に日産自動車㈱との包括連携協定を締結し、今後、美瑛の豊かな自然を守るための活動「ブルー・プロジェクト」の実施や、サステナブルかつ安全で安心な観光地づくりを実施している。

2. 植林や木育事業など、環境意識向上につながる取組

植林や木育事業などの森林保全プログラムや環境意識向上につながる取り組みを実施している。

3. 公共施設や宿泊施設等の再エネ活用や省エネ設備の導入

公園内にある宿泊施設においては、省エネ対策として、照明器具のLED化や高効率設備等への設備更新を実施し、公共施設については、ゼロカーボンの実現のため、再エネ活用や省エネ設備の導入を検討している。

4. 排気ガスを出さないゼロ・エミッションモビリティの普及

道の駅びえい「白金ビルケ」を入り口とする白金エリア(十勝岳望岳台駐車場など大雪山国立公園を含む)を電気自動車推奨エリアとして位置付け、2025年を目処にEV充電設備の設置を推進し、観光における移動分野のサステナブルツーリズムを推進することで、二次交通の脱炭素化を図り、持続可能な観光地を目指す。

5. ペットボトルの適切な廃棄対策

登山客や観光客が多い国立公園内の利用拠点施設を含む各利用地点で、分別をわかりやすく表示(多言語での表示も含む)したペットボトル専用回収ボックスの設置を行い、徹底した分別回収を実施するとともに、回収したペットボトルはケミカルリサイクルルートで処理。

6. 脱炭素・脱プラスチックを促すための啓発活動

脱炭素・脱プラスチックの取り組みであるマイボトルの使用や資源ゴミの分別など、身近な脱炭素活動を周知し、大雪山国立公園・美瑛エリアに訪れる方と共に2050年ゼロカーボン実現を目指す。

(参考)
○ゼロカーボンパークとは
ゼロカーボンパークとは、国立公園における電気自動車等の活用、国立公園に立地する利用施設における再生可能エネルギーの活用、地産地消等の取組を進めることで、国立公園の脱炭素化を目指すとともに、脱プラスチックも含めてサステナブルな観光地づくりを実現していくエリアです。 
国立公園をカーボンニュートラルのショーケースとし、訪れる国内外の人たち脱炭素型の持続可能なライフスタイルを体験していただく場作りを目指しています。
環境省HP:http://www.env.go.jp/nature/post_134.html
○支援の枠組み
環境省では、ゼロカーボンパークの実現に向けて、ゼロカーボンシティ支援に活用しているエネルギー対策特別会計予算及び自然公園等整備費等の既存予算をパッケージとして支援する他、北海道地方環境事務所が美瑛町と連携をとりながら伴走支援を行うこととしています。

お問い合わせ先

環境省北海道地方環境事務所
大雪山国立公園管理事務所長: 杉本 頼優
東川管理官事務所国立公園管理官:森田 由女花
電話番号:0166-82-2527

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。

Get ADOBE READER