管内の国指定鳥獣保護区
国指定鳥獣保護区 |
鳥獣の保護を図る区域として国指定鳥獣保護区を指定し、管理をしています。管内では、浜頓別クッチャロ湖鳥獣保護区、サロベツ鳥獣保護区、天売島鳥獣保護区、大雪山鳥獣保護区、宮島沼鳥獣保護区、ウトナイ湖鳥獣保護区の6箇所が指定されています。 国指定鳥獣保護区では、保護区内に生息する鳥獣の狩猟や、建物の設置、樹木の伐採など鳥獣の保護に影響を及ぼすおそれのある行為を規制しています。保護区には管理員を配置し、密猟防止のパトロール、利用者の指導、鳥獣の生息概況調査等を行っています。 |
浜頓別クッチャロ湖鳥獣保護区
浜頓別クッチャロ湖鳥獣保護区は渡り鳥の集団渡来地として指定されています。クッチャロ湖は大沼と小沼からなり海岸砂丘地でオホーツクの海と隔てられた道北最大の海跡湖です。湖の北部にはエゾマツ・トドマツ林、アカエゾマツ林を主体とする針葉樹が分布し、湖岸のヨシ・スゲ湿原へと植生が帯状に移行します。湖とその周辺湿地には春と秋にコハクチョウ、オオハクチョウ、カモ類などが渡りの中継地として、夏にはオジロワシやカワセミが子育てに利用し、冬にはオオワシや海ガモ類が渡ってきます。現在までに303種の鳥類が確認されています。
晴れの日のクッチャロ湖とコハクチョウ 撮影:稚内自然保護官事務所 |
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指定 |
昭和58(1983)年3月31日 |
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存続期間 |
令和25(2043)年3月30日 |
指定区分 |
集団渡来地 |
面積 |
総面積 2,738ha (湖 周囲30km、面積1,402ha) |
関係市町村 |
浜頓別町 |
資料・リンク |
サロベツ鳥獣保護区
サロベツ鳥獣保護区は渡り鳥の集団渡来地として指定されています。サロベツ湿原は利尻礼文サロベツ国立公園の南端部に位置し、泥炭地であるサロベツ原野には2,560haの日本最大級の高層湿原と大小様々な小沼が存在し、多様な湿性植生を観察できます。特に、ペンケ沼・パンケ沼はマガン・ヒシクイ・カモ類などの渡りの中継地となっており、希少な猛禽類や小型の渡り鳥の重要な生息地・繁殖地にもなっています。
ヒシクイの群れ 撮影:稚内自然保護官事務所 |
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指定 |
平成4(1992)年3月31日 |
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存続期間 |
平成43(2031)年9月30日 |
指定区分 |
集団渡来地 |
面積 |
総面積 3,739ha |
関係市町村 |
豊富町、幌延町 |
資料・リンク |
天売島鳥獣保護区
天売島獣保護区は海鳥の集団繁殖地として指定されています。天売島は羽幌町の沖合に位置する周囲12kmほどの小さな島でありながら、ウミガラス(オロロン鳥)とウミスズメの国内唯一の繁殖地で、ケイマフリの国内最大の繁殖地です。また、ウトウは約40万つがいが繁殖する世界最大の繁殖地です。他にもウミウ、ヒメウ、ウミネコなど多様な海鳥が生息しています。
冬羽のウミガラス飛び立ち 撮影:羽幌自然保護官事務所 |
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指定 |
昭和57(1982)年3月31日 |
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存続期間 |
平成43(2031)年9月30日 |
指定区分 |
集団繁殖地 |
面積 |
総面積 551ha |
関係市町村 |
羽幌町 |
資料・リンク |
大雪山鳥獣保護区
大雪山鳥獣保護区は野生鳥獣の大規模生息地として指定されています。大雪山は北海道のほぼ中央に位置し、大雪山国立公園の北部から南西部にかけて、北海道最高嶺の旭岳を中心とする十勝岳連峰、東大雪のトムラウシ地区などを含む大規模な範囲です。山麓部には広大な針広混交林帯、針葉樹林帯が広がり、標高が高くなるにつれてダケカンバ帯、ハイマツ帯へと推移し、山頂付近では高山植物群落が形成されています。広大な生息地にはヒグマをはじめエゾシカ、エゾクロテン、エゾオコジョ、エゾリスなどの哺乳類やオジロワシ、シマフクロウ、クマタカ、クマゲラなど希少な生き物が生息しています。
化雲岳の山頂から旭岳~高根ヶ原を望む 撮影:東川自然保護官事務所 |
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指定 |
平成4(1992)年3月1日 |
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存続期間 |
平成43(2031)年9月30日 |
指定区分 |
大規模生息地 |
面積 |
総面積 35,534ha |
関係市町村 |
富良野市、上川町、東川町、美瑛町、上富良野町、 南富良野町、新得町、上士幌町 |
資料・リンク |
宮島沼鳥獣保護区
宮島沼鳥獣保護区は渡り鳥の集団渡来地として指定されています。宮島沼は周囲を水田に囲まれた平均水深55cmほどの浅くて小さな沼です。水辺にはマコモ、ヨシ群落が広く分布し、沼には春と秋にマガン、ヒシクイなどのガン・カモ類、ハクチョウ類などが渡りの中継地として利用します。夜、沼の中心部をねぐらとしているマガンは、早朝になると一斉に周辺の水田に落ちもみを食べに飛び立つ「ねぐら立ち」を観察できます。繁殖地である極東ロシアから越冬地の宮城県までは約4,000km。人々の営みがマガンの大移動を支えています。
夕暮れのマガン 撮影:宮島沼水鳥・湿地センター |
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指定 |
平成14(2002)年11月1日 |
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存続期間 |
令和24(2042)年10月31日 |
指定区分 |
集団渡来地 |
面積 |
総面積 41ha (湖 面積25ha) |
関係市町村 |
美唄市 |
資料・リンク |
ウトナイ湖鳥獣保護区
ウトナイ湖鳥獣保護区は渡り鳥の集団渡来地として指定されています。ウトナイ湖は水辺周辺をヨシ・イワノガリヤス群落の低層湿原に囲まれ、その周りをハンノキ林・ヤチダモ林が取り囲んでいます。春と秋にマガンをはじめヒシクイ、カモ類、ハクチョウ類などが渡りの中継地として利用します。水鳥の他にもアカゲラ、エナガ、ウソ、キビタキ、ノゴマ、ツグミ、センダイムシクイ、ゴジュウカラなど多くの小鳥が観察できます。ウトナイ湖では現在までに200種 程度 の鳥類が確認されています。
湖面を旋回するマガン 撮影:北海道地方環境事務所 野生生物課 |
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指定 |
昭和57(1982)年3月31日 |
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存続期間 |
平成43(2031)年9月30日 |
指定区分 |
集団渡来地 |
面積 |
総面積 510ha (湖 周囲9km 面積275ha) |
関係市町村 |
苫小牧市 |
資料・リンク |