2012年10月
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2012年10月01日いい枝みつけました。ヨタカ~の療養日記
苫小牧 平 尚恵
こんにちは。
前回登場したヨタカについて、反響が良かったので今日は簡単ですが経過を報告したいと思います。
タイトルにもあるように、ヨカタさん良い枝みつけました。

いい具合に枝のくぼみに体がフィットしてます。
右翼の複雑な箇所を骨折していたため、手術などはせずに包帯で固定して骨の治癒を待ちます。
上手く骨が付いてくれれば、リリース(自然界に戻ること)も可能とのこと。
絶対安静というやつですね。
枝の上でじっとしながら療養中です。
それにしても、包帯姿まで愛らしい。

近くに寄ると口を大きく開けて「ギャー」と威嚇。元気はあるようです。
ヨタカのファンがまた増えそうですね。
しかし、いくら可愛いからといってペット感覚で声をかけたり、触ったりはしません。基本的に治療のとき以外は知らんぷりをして一定の距離をとります。
どの野生動物もそうですが収容中に人に慣れてしまうと、自然界に返った後でも人間を恐れないあまり、人間由来の事故に遇ってしまったり、人間の生活圏にまで侵入してきて人に迷惑をかけてしまうことに繋がる場合があります。
「野生動物との適切な距離」 私の考える”適切な距離”それは、互いの違いを尊重し、受け入れることで生まれる、あったかーい距離なんじゃないかなと思います。
野生動物にはむやみに近づかない。 触らない。 傷つけない。 見守る。
私は、ずっとずっと昔から力強く生きてきた彼らを心から尊敬しています。
そんな彼らの生きる権利を、守ってあげたいと強く感じる今日この頃です。
秋ですからね。
ふと物思いにふけるのでした。
PS:そろそろウトナイ湖も、渡り鳥で賑やかになりますよー!!
ヒシクイやマガンを始め、オジロワシなんて迫力のある大型猛禽類も見られます。

前回登場したヨタカについて、反響が良かったので今日は簡単ですが経過を報告したいと思います。
タイトルにもあるように、ヨカタさん良い枝みつけました。
いい具合に枝のくぼみに体がフィットしてます。
右翼の複雑な箇所を骨折していたため、手術などはせずに包帯で固定して骨の治癒を待ちます。
上手く骨が付いてくれれば、リリース(自然界に戻ること)も可能とのこと。
絶対安静というやつですね。
枝の上でじっとしながら療養中です。
それにしても、包帯姿まで愛らしい。
近くに寄ると口を大きく開けて「ギャー」と威嚇。元気はあるようです。
ヨタカのファンがまた増えそうですね。
しかし、いくら可愛いからといってペット感覚で声をかけたり、触ったりはしません。基本的に治療のとき以外は知らんぷりをして一定の距離をとります。
どの野生動物もそうですが収容中に人に慣れてしまうと、自然界に返った後でも人間を恐れないあまり、人間由来の事故に遇ってしまったり、人間の生活圏にまで侵入してきて人に迷惑をかけてしまうことに繋がる場合があります。
「野生動物との適切な距離」 私の考える”適切な距離”それは、互いの違いを尊重し、受け入れることで生まれる、あったかーい距離なんじゃないかなと思います。
野生動物にはむやみに近づかない。 触らない。 傷つけない。 見守る。
私は、ずっとずっと昔から力強く生きてきた彼らを心から尊敬しています。
そんな彼らの生きる権利を、守ってあげたいと強く感じる今日この頃です。
秋ですからね。
ふと物思いにふけるのでした。
PS:そろそろウトナイ湖も、渡り鳥で賑やかになりますよー!!
ヒシクイやマガンを始め、オジロワシなんて迫力のある大型猛禽類も見られます。
2012年10月01日今年の花シーズンを振り返って
利尻礼文サロベツ国立公園 稚内 中野 雄介
長かった残暑もおさまり、礼文島はようやく秋の空気に変わってきました。華やかな夏の彩りから一転、山は枯れ色が目立つようになってきましたが、花の季節はまだまだ続いており、現在ラストスパートといったところです。
秋の礼文島ではコガネギク(別名ミヤマアキノキリンソウ)やトウゲブキをはじめとするキク科、チシマリンドウやハナイカリをはじめとするリンドウ科、ミソガワソウやイブキジャコウソウをはじめとするシソ科の花が目立ちます。また、礼文島の秋の花と言えば、トリカブトの仲間リシリブシ(キンポウゲ科)も忘れてはいけません。そして、現在、礼文島の花シーズンの最後を飾るレブンイワレンゲ(ベンケイソウ科)が見ごろを迎えています。

秋の花々
上段左:コガネギク(9/8桃岩歩道) 上段右:チシマリンドウ(8/17鉄府)
下段左:ミソガワソウ(8/8桃岩歩道)下段右:レブンイワレンゲ(9/20江戸屋)
これらの花は主に8月から9月に見ごろを迎える花ですが、今年の花シーズンは春先こそ例年よりゆっくり目のペースだったものの、初夏以降急激にペースアップしたことですでに咲き終わっているものが多く見受けられます。秋の花の代表格の一つツリガネニンジン(キキョウ科)も例年であればリシリブシとともに青紫の彩りを添えてくれるのですが、今年は8月中にほとんど咲き終わってしまい、リシリブシと並んで咲く姿はほとんど見られませんでした。

リシリブシとリシリフジ(利尻富士)(9/8桃岩歩道)
今年の花シーズン、元気だったのはエゾエンゴサク(ケシ科)、カラフトハナシノブ(ハナシノブ科)レブンソウ(マメ科)、カラフトゲンゲ(マメ科)などで、その一方、エゾノハクサンイチゲ(キンポウゲ科)やエゾカンゾウ(ユリ科)などはやや元気がなかったように感じました。今年は冬の豪雪に始まり、霧の季節である6月の好天続き、その反動のような夏の天候不順、そして記録的な残暑など例年にない気象条件が続き、季節感覚がつかみづらい年でした。人間ですら感覚が狂わされる気象条件に季節に敏感な植物たちはさらに戸惑ったのではないでしょうか。上記のような花の咲き具合の差や通常より早い花シーズンの推移は例年にない気象条件が影響したのかもしれません。花の咲き具合は花粉を運ぶハチなどの活動と密接な関係があることや、多年草と呼ばれる植物は年によって花を咲かせず休養を取る場合があることなど様々な要因が関係するため一概には言えないところですが、年によって異なる気象条件が花の咲き具合にどう影響するのかは非常に興味深いところです。

上段左:エゾエンゴサク(5/19澄海岬) 上段右:カラフトハナシノブ(6/2桃岩歩道)
下段左:レブンソウ(7/24桃岩歩道) 下段右:カラフトゲンゲ(7/24礼文林道)
今年はたくさん咲きました
秋の礼文島ではコガネギク(別名ミヤマアキノキリンソウ)やトウゲブキをはじめとするキク科、チシマリンドウやハナイカリをはじめとするリンドウ科、ミソガワソウやイブキジャコウソウをはじめとするシソ科の花が目立ちます。また、礼文島の秋の花と言えば、トリカブトの仲間リシリブシ(キンポウゲ科)も忘れてはいけません。そして、現在、礼文島の花シーズンの最後を飾るレブンイワレンゲ(ベンケイソウ科)が見ごろを迎えています。

秋の花々
上段左:コガネギク(9/8桃岩歩道) 上段右:チシマリンドウ(8/17鉄府)
下段左:ミソガワソウ(8/8桃岩歩道)下段右:レブンイワレンゲ(9/20江戸屋)
これらの花は主に8月から9月に見ごろを迎える花ですが、今年の花シーズンは春先こそ例年よりゆっくり目のペースだったものの、初夏以降急激にペースアップしたことですでに咲き終わっているものが多く見受けられます。秋の花の代表格の一つツリガネニンジン(キキョウ科)も例年であればリシリブシとともに青紫の彩りを添えてくれるのですが、今年は8月中にほとんど咲き終わってしまい、リシリブシと並んで咲く姿はほとんど見られませんでした。

リシリブシとリシリフジ(利尻富士)(9/8桃岩歩道)
今年の花シーズン、元気だったのはエゾエンゴサク(ケシ科)、カラフトハナシノブ(ハナシノブ科)レブンソウ(マメ科)、カラフトゲンゲ(マメ科)などで、その一方、エゾノハクサンイチゲ(キンポウゲ科)やエゾカンゾウ(ユリ科)などはやや元気がなかったように感じました。今年は冬の豪雪に始まり、霧の季節である6月の好天続き、その反動のような夏の天候不順、そして記録的な残暑など例年にない気象条件が続き、季節感覚がつかみづらい年でした。人間ですら感覚が狂わされる気象条件に季節に敏感な植物たちはさらに戸惑ったのではないでしょうか。上記のような花の咲き具合の差や通常より早い花シーズンの推移は例年にない気象条件が影響したのかもしれません。花の咲き具合は花粉を運ぶハチなどの活動と密接な関係があることや、多年草と呼ばれる植物は年によって花を咲かせず休養を取る場合があることなど様々な要因が関係するため一概には言えないところですが、年によって異なる気象条件が花の咲き具合にどう影響するのかは非常に興味深いところです。

上段左:エゾエンゴサク(5/19澄海岬) 上段右:カラフトハナシノブ(6/2桃岩歩道)
下段左:レブンソウ(7/24桃岩歩道) 下段右:カラフトゲンゲ(7/24礼文林道)
今年はたくさん咲きました
洞爺湖湖畔での主な活動は清掃となります約5時間湖畔を歩いて回収したゴミは、燃えるゴミ40L×2袋、ペットボトルと空き缶40L×2袋となりました。ゴミの種類としては空き缶、ペットボトル、タバコの吸い殻、レジ袋、お弁当の容器、お菓子類の袋、雑誌、栄養ドリンクの空き瓶などでした。
また、この活動では湖畔の自然観察も同時に行います。
じっと首をあげたまま動かないアオダイショウ(※1)を見つけました。
時より舌をチョロチョロさせてこちらの様子を伺っているようでした。
<拾い集めたゴミ>
<首を持ち上げたままのアオダイショウ>
途中、お昼休憩で立ち寄ったソウベツ川では産卵のために遡上するサクラマス(※2)たちを見ることが出来ました。
<遡上するサクラマス>
遡上したサクラマスは産卵を終えた後死んでしまいます。
死体は川の水生昆虫や鳥や哺乳類のエサとなります。
哺乳類によって陸上に引き上げられたサクラマスの死体やサクラマスを食べた哺乳類の糞は昆虫や微生物などにより分解され木の栄養となります。
サクラマスの栄養で育った木や森には鳥が集まり、その鳥や巣の卵を狙いアオダイショウが木に登ります。
サクラマスの遡上から栄養の循環や命のつながりをイメージすることが出来ます。
※1アオダイショウ (学名:Elaphe climacophora)
爬虫綱有鱗目ナミヘビ科ナメラ属に分類される北海道では最大のヘビ。
体長は約1メートルから約2メートルになります。
平地から山地にかけての森林、堤防、農地などに生息します。
食性は肉食で、トカゲやカエル、ネズミなどを食べます。
木に登り、鳥の巣を襲い卵やひな鳥を食べることもあります。
洞爺個を遊泳する姿も時より見られます。
※2サクラマス (学名:Oncorhynchus masou)
サケ科サケ目に分類される魚の一種。
8月下旬から10月上旬に北海道各地の河川で産卵のために海から遡上します。
洞爺湖の場合は湖が海の役割をしています。
卵から生まれ川を下る前の幼魚、川に残る個体をヤマメと呼び体長は約15~20㎝になります。
ヤマメの体にはパーマークと呼ばれる楕円型の模様があり、川を下る時期になると見えにくくなります。
降海する個体は35~70㎝になり約3~4年で河川に戻ってきます。