2019年10月 7日
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2019年10月07日10月のウトナイ湖
苫小牧 大久保 智子
こんにちは、野生生物課の大久保です。
9月にウトナイ湖野生鳥獣保護センターで開催していたAR写真展は無事に終了しました。ご来場いただいた皆様ありがとうございました。また100名以上の方にもアンケートに答えていただき大変ありがたかったです。皆様からのご意見やコメントが、これからの業務の励みにもなります。今後のAR写真展の参考とさせていただきます。
さて、9月30日にウトナイ湖野生鳥獣保護センターに行った際に車を降りたら、ウトナイ湖から賑やかな声が響き渡っているのが聞こえました。急いで湖畔に行くと、渡り途中のマガンやオオヒシクイやオオハクチョウが湖で羽根休みをしていました。ウトナイ湖は、鳥たちが越冬のために移動する秋の渡りの中継地点となっています。3,000~4,000kmもの距離を移動する壮大でドラマチックな旅の一端を垣間見ることができるとても貴重な場所です。
これから10月下旬にかけて渡り鳥がどんどん増えていくと思います。色々な鳥で賑わうのが今から楽しみです。
渡り鳥に中継地点に選ばれたウトナイ湖。鳥たちにゆっくり休んでもらえるよう驚かせないようにしたいものです。
よく見たら、羽を休める渡り鳥たちの向こうをシカが歩いていました。
また、今のウトナイ湖散策路は、木々が彩り豊かな実をつけており、その間をシジュウカラが飛び回っています。
鳥の声で賑やかになる10月、水鳥や小鳥を観にウトナイ湖に来ませんか?
2019年10月07日サロベツ湿原センターにて、「スポットガイド」開催
利尻礼文サロベツ国立公園 稚内 青山留美子
日頃、国立公園パークボランティア(以下PV)さんと共に活動する機会が多いですが、
サロベツでの活動は、公園内の美化清掃、施設の維持管理、外来種の防除がメインです。
毎年冬に、来年度の活動計画についてPVさんと話しあう中で、「サロベツ湿原センターでエゾカンゾウがきれいな時にガイドのような活動をするのはどうか」と意見を頂いていました。
それを実現するべく、同じ湿原環境がある釧路湿原でのPV活動を参考にさせてもらい、
今年初めて、サロベツを舞台にPVによる「スポットガイド」を開催しました!
「スポットガイド」とは、木道上にガイド役のPVが待っており、その場所に来た方に様々な解説などをするものです。
初めの計画では、エゾカンゾウが見頃の6月に行う予定でしたが、雨のため中止となり、実際に行えたのは7月になってからでした。
大きく目立つエゾカンゾウなどのお花がなくなった7月の湿原は、一見すると何もないように見えます。
「でもよくよく見るとあるんですよ~」と、各スポットで待ち構え、お話ししました。
この日一番咲いていたのは、モウセンゴケのお花です。
かなり小さいですが、無数に咲いている白いお花は、きらきら輝く星たちのように湿原を埋め尽くしていました。
それでも、話を聞いて始めて認識した方が多かったようです。
また、私たちの目で見えている範囲だけが湿原じゃないことを知ってもらうため、望遠鏡を使い、遠くで咲いているタチギボウシを見てもらう体験や、湿原に向かう入り口部分に鎮座している船についての解説スポットもありました。
ただ歩くだけではもったいない!
湿原についてや楽しみ方などが伝わったらとの想いで、熱意を持ってPVさんたちが準備してくれました。
皆さん忙しい中、時間を作り、何度も下見をしました。
おかげで、サロベツでのPV活動に新たな1ページが増えました。
釧路湿原を参考にしつつも、サロベツでできるやり方で今後も続けていけたらと考えています。
ご参加して下さった皆様、ありがとうございました!
阿寒摩周国立公園では日ごとに気温が下がり、それと共に山々が錦の絨毯を敷いたように色づき始めました。
秋晴れの10月2日、阿寒摩周国立公園の北側に位置する藻琴山巡視に行ってきました。
藻琴山は、屈斜路湖外輪山の中で一番標高が高く、その高さは丁度1000m!手軽に登れる山として人気が高く、シーズン中は多くのハイカーで賑わいます。登山道は、『スカイライン遊歩道』『望岳台遊歩道』『銀嶺水遊歩道』の3つのコースがあり、それぞれ楽しまれています。藻琴山と登山道については、下記アドレスでもご紹介しています。
https://www.kawayu-eco-museum.com/mtmokototrail/
「ハイランド小清水725駐車場」
藻琴山登山で一番利用者が多い『スカイライン遊歩道』の登山口です。今日はここからスタート。
ハイマツ帯を10分ほど登るとお地蔵さんが祀られている広場に出ます。このまま直登すると、藻琴山山頂まで30分程で到達します。今日は向かって右に伸びる『望岳台遊歩道』に入ります。
望岳台遊歩道へ入ったら景色が一変!紅葉のトンネル。
「さくさく」と落ち葉を踏みしめる音が心地よい
間もなく色が更に濃くなり錦秋の候を迎えます。山向こうはオホーツクエリアが広がっています。
案内板も各所分岐点に設置され安心。今度は『銀嶺水遊歩道』へ向かいます。
アップダウンを繰り返し小さな沢を越えると、銀嶺水山小屋とバイオトイレがあります。
山小屋の手前に湧き出している「銀嶺水」で渇いたのどを潤す。美味しい!
元気を蓄えたところで、ここから約1キロ登ると...
「藻琴山山頂」
少し靄がかかっていましたが、360度の大パノラマが広がります。屈斜路湖沿いに今日の帰るルート、『スカイライン遊歩道』も見えます。あとは緩やかに2キロほど下ると、スタート地点の「ハイランド小清水725駐車場」へ出ます。
今回は、藻琴山を全部周遊する約8キロのコースを3時間かけて巡視しました。
藻琴山は天候さえ安定していれば気軽に楽しめる山ですが、大自然の中であることは間違いなく、基本的な山の装備や付近の情報収集は忘れずに、安全登山を心がけてください。また、『銀嶺水遊歩道』を除き、登山道途中にはトイレがありません。携帯トイレも持参しておくと、急なときにも安心できるので、お勧めです。
今、阿寒摩周国立公園は、屈斜路湖周辺を中心に紅葉スポット満載!
川湯エコミュージアムセンターではこの他にも現地のリアルタイムな情報も紹介しています。
建物の2階には国立公園を利用される方に、より「上質な時間」を提供することを目的として、新たにカフェもオープンしました。
川湯エコミュージアムセンター2階「ナショナルパークスタイルカフェ」
(営業時間:11時~16時,水曜日定休)
登山情報はじめ、阿寒摩周国立公園についての情報収集や、「ちょっと休憩」にもピッタリ。是非お立ち寄りください!
▼川湯エコミュージアムセンター ホームページ
https://www.kawayu-eco-museum.com