ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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阿寒摩周国立公園

29件の記事があります。

2019年06月27日イベントのお知らせ

阿寒摩周国立公園 杉山万里子

すっかり夏らしい陽気に包まれている川湯地域で、今週末28日(金)から30日(日)の3日間、イベントが開かれます。

川湯エコミュージアムセンターのスタッフによるつつじヶ原のガイドウォークや、遠く群馬県桐生市にあるアウトドアブランドのセレクトショップによる展示即売会があります。

つつじヶ原のイソツツジは満開で、まだ見にこられていない人はぜひ、今のうちにお越しください。また、普段はなかなか聞くことのできないスタッフによるガイド解説も貴重な機会になるはずです!

展示即売会では、セレクトショップが選ぶおしゃれなモノやコーヒー、ベーグルなども販売されます。去年の夏に改装された川湯エコミュージアムセンター2階で、コーヒーを片手に窓の向こうに広がるアカエゾマツの森を眺めながら休憩もでき、いつもとは違った特別な雰囲気を楽しめるのではないでしょうか。皆様のご来場をお待ちしています!

なお、イベントの詳細は下記URLをご覧下さい。

川湯エコミュージアムセンター

https://www.kawayu-eco-museum.com/

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2019年06月10日イソツツジ開花

阿寒摩周国立公園 杉山万里子

新緑も日に日に濃くなり、初夏を思わせる季節になりました。

今、硫黄山の裾野のつつじヶ原ではイソツツジの開花が進んでいます。

ご存じの方も多いかもしれませんが、つつじヶ原は日本一広いイソツツジの群落として知られています。硫黄山の影響で地温も酸性度も高く、厳しい環境ではありますが、自分の落ち葉を栄養にしながら生育しています。

イソツツジが開花の時期を迎えると喜ぶ虫は誰でしょうか?散策をしているとあちこちからブーンという羽音が聞こえてきます。マルハナバチが忙しく飛び回っています。

散策のおすすめは川湯温泉から続くつつじヶ原自然探勝路です。

片道約2.7キロ、約1時間。途中にあるイソツツジテラスやハイマツデッキに寄り道して景色を味わってくださいね。ゴール地点では硫黄山が待っています!

また、610日からは川湯地域の住民による、朝の散策ツアーが始まります。

詳細は下記のポスターをご覧ください。

この季節ならではの景色を観に来られませんか?

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2019年04月16日「山の神現る!」

阿寒摩周国立公園 川湯 岡西 大助

啓蟄から随分経過したように感じますが、阿寒摩周国立公園、摩周地域でも鮮やかなフクジュソウが咲き、フキノトウも芽をだし、少しずつ自然の息吹を感じる季節がやってきました。

 先日、摩周湖の氷上でヒグマ現る!の情報が入りました。アイヌの人達が昔からキムンカムイ(山の神)と、畏敬の念を抱いてそう呼んだヒグマもいよいよお目覚めです。

目撃されたヒグマは摩周岳登山道方面へ姿を消したとの情報なので、安全確認のため巡視に行ってまいりました。

当日は風も無く、登山道も日が当たるところは地面が出てきており、春の日差しにつつまれた巡視になりました。

太平洋方面もスッキリ...。

しかし山開きまで1月半ほどあるので、登山道の大半はこのような状況。スキー、スノーシュー等は必携。

摩周湖も全面結氷。カムイシュ周辺も不思議な模様が現れている。

今日の巡視の最終目的地の摩周岳、西別岳分岐点

時間と体力に余裕が有れば摩周岳登頂も考えていましたが、どちらもない!

最近、運動不足だったので予想以上に時間がかかりました 反省!

 トボトボと帰る途中、ふりかえると雄大な摩周岳が。

「またおいで」 そんな声が聞こえたような...。

 巡視の結果、登山道上にヒグマの痕跡はありませんでした。しかし安全登山の心得として、

  1. ・クマ鈴、ラジオ、声を出すなどをして自分の存在を知らせる。

  2. ・食べ物になるような物を残さず、ヒグマを引き寄せない。(ゴミは必ず持ち帰る。)

  3. ・もしヒグマを目撃したら、来た道を引き返す、その場を離れる等、冷静に行動する。

 ※もしヒグマを見かけたら、各関係市町村、警察まで連絡お願いいたします。

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2019年04月10日摩周湖にヒグマ現る?!

阿寒摩周国立公園 杉山万里子

ニュースが飛びこんできたのは、48日のお昼休憩中。なんと、結氷した摩周湖の湖上にエゾシカの死体があり、ヒグマがそれを食べに来ているとのこと!

慌てて車に乗り込み、はやる気持ちを抑えながら摩周湖に向かいます。双眼鏡と望遠カメラは準備万端、あとはヒグマがまだいてくれたら・・・。

展望台に到着し、湖面を見渡しました。

いつも通りの結氷した摩周湖

あれ?何もいません。というより、湖面まで遠すぎてよく見えません。

それもそのはず、カルデラ湖である摩周湖は崖に囲まれており、ここ摩周湖第一展望台から湖面までは約200メートルの標高差があります。

摩周湖レストハウスの方に教えていただいて、やっとエゾシカの残骸を確認することができました。ワシやカラスにつつかれて形すら残っていませんが、写真を拡大するとツノが見えました。2、3歳のオスジカでしょうか。

ヒグマが食べていたエゾシカの残骸

残念ながら、ヒグマは20分程前に林の中に帰っていったとのこと。まだ視界の中にいるはずですが、雪も少なくなった斜面でヒグマを探しだすのは至難の技です。ヒグマが帰っていった方向を惜しくも眺めるだけとなりました。


この景色のどこかにまだヒグマがいるはず・・・

毎日摩周湖を見ているレストハウスの方によると、このようにヒグマが出てきたのは初めてだということです。さて、エゾシカはなぜ湖上で息絶えてしまったのでしょうか。ヒグマも湖上を渡るのは怖くなかったのでしょうか。幸運にもヒグマを見ることができた観光客の方に写真を見せていただきましたが、大きなヒグマも摩周湖の上ではなぜかちっぽけに見えて不思議でした。

阿寒摩周国立公園ではあまり姿を見かけることのないヒグマですが、やはり自然の中は彼らのテリトリーです。もうすぐ登山シーズンも開幕ですが、クマ鈴を携帯して、思いがけない鉢合わせが無いように心がけたいですね。

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2018年03月30日ボッケ遊歩道リニューアル!

阿寒摩周国立公園 北川 栄司

ボッケ遊歩道の改修工事がひとまず終わり、ウッドチップも敷き詰め直され歩きやすくなりました。

柵も新しいものに交換され、全体的に明るい雰囲気になった気がします。

(改修されたボッケ遊歩道)

また、阿寒湖を望む個所に小さな展望スペースを設けました。

(ボッケ遊歩道展望台)

湖畔園地のトイレは、4月中旬頃を目処に使用を開始する予定です。

(工事中の湖畔園地トイレ)

今年は積雪も少なく暖かい日が続いており、雪解けが早く生き物たちも活発に活動し始めています。

ボッケ遊歩道も様々な生き物たちの音が聞こえています。

(駆け回るエゾリス)


(ドラミングをするオオアカゲラ)


(瞬膜が閉じた顔も撮れました)

(ゴジュウカラや様々なカラ類もさえずっています)


(ハクセキレイもお尻を振り振り歩き回っています)


(人気のシマエナガも飛び回っていました)

春の訪れを告げる生き物たちの声を聴きに、阿寒湖を訪れてください。

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2018年01月31日雄阿寒岳&雌阿寒岳登山者数【2017年10月】

阿寒摩周国立公園 北川 栄司

真冬の阿寒湖、早朝のボッケ遊歩道を歩くと、美しい氷の作品を見ることができます。

(ボッケの霧氷)

(阿寒湖のフロストフラワー)

さて、しばらく間が空いてしまいましたが、雄阿寒岳&雌阿寒岳の登山者数最終10月分のデータと、集計を開始した2010年度からの年間登山者数とを、あわせてお知らせします。

まずは、雄阿寒岳。

「雄阿寒岳2017年10月」

次に、雌阿寒岳。

「雌阿寒岳2017年10月」

2010年~2017年の年間登山者数です。

「参考:雄阿寒岳&雌阿寒岳登山者数(2010~2017年)」

(雌阿寒岳2015年は入山規制による減少。)

両山とも、登山者数は微増傾向にあるようです。

冬山登山は多くの観光の方には難易度が高いと思われますが、真冬の阿寒湖も、雪景色やワカサギ釣り等各種氷上イベントを楽しめます。ぜひ足を運んでください。

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2017年12月12日川湯に冬の訪れ

阿寒摩周国立公園 岡西 大助

12月5日、川湯地域にまとまった雪が降りました。昨年は12月6日に降った雪がそのまま根雪になったので、

今年も今回の雪がそのまま根雪になりそうです。

 

   (川湯園地-ツツジが原中間地点)             (アカエゾマツの森)

 

    (アカゲラの森 道を遮る倒木)          (アカゲラの森 天然のツリー)

「穏やかな静けさ...」し~ん、とした森の声に耳を澄ますと、森がやすんでいることに気づきます。エゾシ

カが二頭、遠くから私を見ていて、近くのアカエゾマツから「キョーン」と甲高いクマゲラの声が響き渡り

ました。この森には心癒やす、穏やかな静けさがあります。

森に隣接する「川湯エコミュージアムセンター」では、スノーシューの貸し出しや(有料)ガイドウォーク

(無料)も随時受け付けています。よろしければ森の声を聴きにきてください。

 

    (川湯園地前,道道52号線沿い)         (同左 青空に咲くみごとな樹氷の花)

森を出た温泉街の一角。川湯は北海道でも有数の寒冷地。この日も-20度を超えました。川湯地域には人と

自然が調和した美しい自然の姿が日常にあります。

                  (屈斜路湖・古丹)

川湯から車で10分ほどの古丹地域。オオハクチョウやマガモ達がすぐ足下まで挨拶に。古丹はアイヌ資料館

や松浦武四郎の碑が建ち、アイヌ文化や歴史、先達の足跡を今に伝える場所。この地は間もなく厳冬期を迎

え、おおらかな大自然をダイレクトに感じる季節を迎えます。「人と自然の調和。」そんなことを感じる旅に

でてみませんか。お待ちしています!

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2017年10月30日雄阿寒岳&雌阿寒岳登山者数【2017年9月】

阿寒摩周国立公園 北川 栄司

今年の雌阿寒岳初冠雪は、10月4日で例年より10日近く早かったのですが、その後は目立った降雪もない日々が続いた10月下旬、台風21号がやってきました。

(台風後のオンネトー)

「台風」の影響で「暴風雪」...。

アメダスのある阿寒湖畔では23cmの積雪を記録しましたが、阿寒湖より標高の高いオンネトー周辺ではもっと雪が多かったようです。

(オンネトーの登山者カウンター)

登山道も入口から雪が積もっています。

(エゾシカ足跡)

エゾシカも越冬地へ向かったのでしょうか?

台風通過後は温暖な日が続き、画像もかなり雪が融けた日に撮影していますが、今度は台風22号です。

この記事を書いている現在、台風は温帯低気圧に変わり、阿寒湖周辺に雪の影響はありませんが、明日の雌阿寒岳はどうなっているでしょうか?

さて、6月分からお知らせしています雄阿寒岳&雌阿寒岳の登山者数、9月分のデータを平年値とあわせてお知らせします。

まずは、雄阿寒岳。

「雄阿寒岳2017年9月」

「参考:雄阿寒岳平均値」

次に、雌阿寒岳。

「雌阿寒岳2017年9月」

「参考:雌阿寒岳平均値」

登山をされる方は十分な冬山装備でお楽しみください。

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2017年09月29日雄阿寒岳&雌阿寒岳登山者数【2017年8月】

阿寒摩周国立公園 北川 栄司

樹々も色づき始め、雪虫が飛ぶ姿も目撃した阿寒湖周辺で、本日の最低気温がこの秋初めて氷点下を記録しました。

(事務所前の紅葉状況)

雌阿寒岳の初冠雪の平年値は10月15日ですが、今年はどうでしょうか?

そんな中、気象台による地元関係者への定例説明会、「雌阿寒岳活動状況説明会」が行われました。

(雌阿寒岳活動状況説明会)

気象台からの正式発表前に内容を報告することはできませんが、10月10日頃に9月分の火山活動解説資料が掲載される予定となっています。

(8月の火山活動解説資料抜粋)

上記解説資料や、現在の噴火警報発表状況はこちら。

気象庁 >ホーム >知識・解説 >火山 >全国の活火山の活動履歴等 >北海道地方の活火山 >雌阿寒岳

雌阿寒岳・雄阿寒岳ともに活火山であることに留意し、積雪も考慮した登山をお楽しみ下さい。

さて、6月分からお知らせしています雄阿寒岳&雌阿寒岳の登山者数、8月分のデータを平年値とあわせてお知らせします。

まずは、雄阿寒岳。

「雄阿寒岳2017年8月」

「参考:雄阿寒岳平均値」

次に、雌阿寒岳。

「雌阿寒岳2017年8月」

「参考:雌阿寒岳平均値」

8月の登山者数も、引き続き、雄阿寒岳・雌阿寒岳ともに平年より多くなっています。

皆さんもぜひ、百名山の「阿寒岳」にお越しください。

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2017年09月28日オンネトーの魅力を再発見! オンネトーフォーラムが開催されました

阿寒摩周国立公園 末永 浩之

雌阿寒岳西麓に広がる湖『オンネトー』

そのオンネトーが位置する足寄町を中心に設立された団体【オンネトーの魅力創造委員会】が主催

する「オンネトーの魅力を再発見!フォーラム」が開催されました。

【オンネトーの魅力創造委員会】は、外国人旅行者の拡大を見据え世界水準のブランド化を目指す

「国立公園満喫プロジェクト」に阿寒摩周国立公園が選ばれたことを契機として、オンネトー・

雌阿寒岳地区のことを考えていくために設立されました。

これまでの会議ではワークショップや現地視察などを行い、オンネトーの魅力、オンネトーの課題、オンネトーの将来像などについて話し合いが行われました。

今回のフォーラムは、阿寒摩周国立公園名称変更記念事業 国立公園を持つ町足寄町「オンネトーを生かしたまちづくり~」と題し、講演やパネルディスカッションを通じてオンネトーの今後のあり方を考えるため、道の駅あしょろ銀河ホール21にて開催されました。

阿寒摩周国立公園管理事務所長より国立公園満喫プロジェクトの概要を説明。

公益財団法人日本交通公社 理事・観光研究部長 寺崎竜雄氏を招聘し、「自然と地域を生かすこれからの

ツーリズム」をテーマに屋久島国立公園、小笠原国立公園、中部山岳国立公園の先進事例をはじめ、地域

と観光資源の結び付き、自然環境に配慮した観光のあり方についてご講演をいただきました。

第2部は、北海道大学大学院 農学研究院 愛甲 哲也准教授をコーディネーターとして、委員会メンバーを

中心にパネルディスカッションが開催され、オンネトー・雌阿寒岳地区の観光資源としての役割、課題、

今後の将来像など忌憚のない意見が交されました。

オンネトーの魅力創造委員会は、これからも月に1回のペースでオンネトー・雌阿寒岳地区の魅力を引き

出し、原生的な景観を守りながら将来へ繋げることができるよう取組んで参ります。

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