ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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阿寒摩周国立公園 川湯

34件の記事があります。

2015年06月24日はじめまして!

阿寒摩周国立公園 恩田諒

 はじめまして!

 4月より川湯自然保護官事務所に着任しました、アクティブレンジャーの恩田 諒です。これから阿寒国立公園川湯地域の情報や魅力を伝えていきたいと思っていますのでどうぞ宜しくお願いします。

 先週、川湯温泉街から硫黄山一帯は、イソツツジの満開時期となりました。

 先週の気温の上昇で一気にイソツツジの花が開花しました。

 一部ではもう枯れてしまった箇所もあります。

 和名:イソツツジ

 高さ20~50cmになる常緑の低木です。

 硫黄山山麓のイソツツジ群落は、日本有数の群落と言われ、その面積は約100haに及びます。

 辺り一面がイソツツジの白い花で覆われた光景はとても美しいです。

 また、暖かくなってきたことで砂湯のキャンプもおすすめです!

 ダイナミックな自然に囲まれながらするバーベキューはとても気持ちいいです。

 お時間がある方は、イソツツジのお花畑がある川湯温泉街から硫黄山、自然に囲まれたバーベキュー場がある屈斜路湖畔の砂湯へ、是非お越しください。

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2007年10月05日クリーンタッチ

阿寒摩周国立公園 川湯 五月女 拓磨

こんにちは。川湯ARの五月女です。
ここ最近になって朝がずいぶんと冷えるようになりました。

そんな、ますます秋らしくなってきた9月27日にクリーンタッチという地域活動が行われました。
クリーンタッチとは、今年で2年目の活動で、川湯小学校や川湯中学校、弟子屈高校(川湯近辺在住)の生徒が一斉に川湯市街地内のゴミ拾いをする行事です。高校生をリーダーとしたいくつかの班に別れ、班ごとに清掃分担場所を決めて行いました。また、弟子屈町役場の方々や北海道教育大学釧路キャンパスの学生さん方も参加して下さいました。

今回私は、川湯温泉駅周辺の清掃を担当させて頂きました。
川湯温泉駅周辺では、空き缶やビン類、菓子袋、ティッシュ、プラスチック類、ビニール袋、電池、コンビニの袋ごと捨てられたゴミなど、生活に関わるものが数多く見られました。
中でも最も多く見られたものが何だか分かるでしょうか?


それは…煙草のポイ捨てです。
煙草そのものだけでなく、煙草の入っていたケースも多く見られました。
駅前などは灰皿が置いてあるにもかかわらず、捨てられているという非常に残念なこともありました。
心ない大人が煙草の吸い殻を捨て、それを子供達が拾う。このような状況をあなたはどう思いますか?
国立公園内に限らず、どの場所においてもマナーは守ってもらいたいものですね。

今回の清掃ではどの班も、ゴミ袋をいっぱいにして戻ってきました。またビデオデッキなどの大きなゴミを拾ってきているところもありました。

参加者みんなの力で、短時間に多くのゴミを拾うことが出来たのは本当に素晴らしいことなのですが、ゴミを拾う必要のない町になるように、観光客の方々や、地域住民の方々一人一人の意識が高まっていってほしいと思います。




本当に小さなゴミも見逃さずに拾う子もいました。

子供達は終始元気よく、我先にとゴミを拾っており、その意識の高さとゴミ拾いの楽しさを見いだす力に感心させられました。負けてはいられないですね。
参加者の皆さん本当にお疲れ様でした。そして高校生の方々、リーダーご苦労様でした。

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2007年08月22日摩周湖の夏景色

阿寒摩周国立公園 川湯 五月女 拓磨

こんにちは。川湯ARの五月女拓磨です。
めっきり暑くなりましたね。川湯でもここ最近は真夏日が続くなど、ちょっと異常です。大丈夫か?地球!
そんな夏の暑さを遠くの彼方へぶっ飛ばす神秘の湖「摩周湖」の夏景色を今日は紹介します。


この写真は8月12日に摩周第三展望台にて撮影した摩周湖(カムイトー)です。
摩周湖は約7000年前の巨大な噴火によってできたカルデラ湖で、かつてシベリアのバイカル湖を抜く41.6mという透明度を記録し、世界一を誇りました。現在、透明度は減少しているものの、その美しい「摩周ブルー」の湖は、今なお健在です!
ちなみにカルデラとはポルトガル語で「ナベ」という意味です。

こっちは8月15日に摩周第一展望台から撮影した摩周湖。
摩周第三展望台とはまた違った顔の摩周湖が見られます。ちなみに向かって右に見える山が摩周岳(カムイヌプリ)、向かって左に見える小さな島はカムイシュ島です。
カムイトーはアイヌ語で「神の湖」、カムイヌプリは「神々が宿る山」、カムイシュ島は「神となった老婆」という意味です。

なぜ、カムイシュ島は老婆なのでしょうか?
それにはこんな伝説があるからなのです。

【昔、稚内のコタンの強い酋長がだまし討ちにあい殺されてしまいました。酋長の母は孫を抱き、闇にまぎれて逃げました。しかし、老婆は山野を逃げまどううちに命より大切な孫を見失ってしまいました。愛する孫をいく日も探し続けて摩周湖のほとりまで来た老婆は、カムイヌプリに一夜の宿をお願いしたところ、快く引き受けてくれました。老婆はそのまま悲しみと疲労で動けず、摩周湖のカムイシュになってしまいました。今でもこの島に人が行くと、孫が来たのかとうれし涙の雨や雪を降らせるということです。】

ちなみにこのカムイシュ島。実は山の頂上部が少し顔を出したもので、湖の中には標高240m程度の山が隠れているのです。驚きですね。

参考資料 弟子屈町HP

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2007年08月07日これは?

阿寒摩周国立公園 川湯 五月女 拓磨

みなさんはじめまして。川湯ARの五月女拓磨です。

世の中には変なものがたくさんあります。普段気にしなければ気にならないのに、一度気になってしまうと、気になりっぱなしになってしまうものです。
今回は7月25日に和琴半島の探勝路で、私が出会った『変なもの』について書きたいと思います。

ちなみに和琴半島とは屈斜路湖に突き出た半島で、探勝路は一周4km程度と短く、誰でも手軽に自然を満喫でき、数多くの植物や鳥類と出会える場所であるため散策におすすめです。また火山の影響を受けて地熱が高く、冬でも凍結しない場所があるため、多くの生物の生息を可能にしています。中でも和琴のミンミンゼミは生息の北限地として国の天然記念物にも指定されています。

そんな和琴半島での『変なもの』との出会いは突然でした。
彼(?)は、たった1個体のみで佇んでいました。ますます変だ…


これが変なもの。
葉はないし、なんかビヨーンと出ているし…。
とにかく、目立つようで目立たないやつでした。


アップ写真!
近づいてはじめてランの仲間だと気づきました。


変なもの改め、ランの仲間と思われる植物を、帰ってから図鑑で調べるとオニノヤガラというラン科の植物だと分かりました。真っ直ぐに伸びた花茎を鬼の使う矢に例えたことから『鬼の矢柄』という名前がついたのだそうです。
葉緑素を持たない腐生植物で、ナラタケ菌と共生をしています。だから、葉が見あたらなかったんです。

和琴半島にはまだまだ『変なもの』がたくさん潜んでいるはず。ぜひ探してみて下さい。
ただし、蚊があなたの血液を求めて、まだまだ飛んでいます。献血するつもりがないのであれば、きちんと虫除け対策は行っておいてください。


参考文献
 監修/林弥栄 写真/平野隆久 解説/畔上能力・菱山忠三郎・西田尚道(2002)山渓ハンディ図鑑1 野の花.山と渓谷社

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