北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
斜里町・知布泊~岩尾別の間でワシの飛来状況の調査です。長期に渡って状況を調査することで、渡来数の変動などを分析することが目的です。
調査対象のオオワシ・オジロワシは、天然記念物に指定されており、また絶滅危惧II種(絶滅の危険が増大している種)にも指定されています。
調査は、二人一組で行います。一人は運転手、一人は調査者です。
知府泊から岩尾別まで車を徐行させながら、空を飛んでいるワシ、木に留まっているワシ、そして今後は流氷上にいるワシも探します。
ワシかな、という鳥を発見したら、車を止めて双眼鏡などで確認をします。
確認をした時間、場所、オオワシかオジロワシか、成長か幼鳥か、何をしていたか、を記録します。
そのようにしてワシを探しながら、海岸を約30kmに渡って調査していくのです。
今期一回目の調査では、2羽のオジロワシ(成長と幼鳥)を確認しましたが、今週は10羽ほどのオオワシ・オジロワシを確認しました。
(調査の様子 幌別川)
過去にはちょうど渡りの日にでくわし、50羽近い数のワシを確認したこともあったようです。
(過去のAR日記 http://c-hokkaido.env.go.jp/blog/2010/11/652.html もご覧になってみてください)
夏をロシア(サハリンやカムチャッカ)で過ごしたワシたちが、冬になると渡ってきます。北海道の中でも、知床では多くのオオワシ・オジロワシを見ることができます。流氷と並んで、冬の目玉の一つとなっています。
現在、知床世界遺産センターでオオワシ・オジロワシに関する展示を行っています。
展示パネルにて、調査データを公開・更新していきますので、知床にいらっしゃる方は是非ご来館ください。