支笏洞爺国立公園
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2017年10月27日ヒメマスふ化場と紋別岳自然観察会!
支笏洞爺国立公園 當山真貴子
台風21号の吹雪と強風の影響で、紅葉していた葉っぱが多く落ちてしまい、
冬の景色になりつつある支笏湖。
事務所のストーブをつけながら、もう少し秋を楽しみたいなと感じている當山です。
さて、先日(10/14)、千歳市共催行事の「ヒメマスふ化場と紋別岳自然観察会」を開催しました。
これは、千歳市役所の環境課さんとタッグを組み、年に2回、支笏湖周辺の自然などを
マイクロバスで巡るイベントです。
千歳市役所から出発し、バス車内で挨拶と本日のスケジュール等を説明しながら支笏湖を目指しました。
下車後、準備体操をし、いざ紋別岳へ!
準備体操!
パークボランティアさんが解説をしながら、山頂を目指します。
サルナシ(コクワ)の仲間を品種改良したものが、果物の「キウイフルーツ」です。
マタタビ科のつる性植物で、果実はジャム、果実酒などに利用されています。
ゆっくり登り約3時間、山頂に到着!
前方右側に見える湖は支笏湖
秋晴れで、穏やかな湖を眺めながらの昼食は最高でした♪
昼食を終え、下山した後に「ヒメマスふ化場」へ向かいました。
場内は千歳市役所の職員の方にご説明いただきました。
※この施設は、普段一般の方が立ち入ることは出来ません。
採卵期に戻ってきた親魚を捕獲しておく外池 婚姻色のヒメマスの親魚たち
ヒメマスふ化場内の様子
こちらは、支笏湖のヒメマスふ化増殖事業を支え続けている施設です。
1982年からある施設で、平成26年に新しく建て替えられました。
写真の親魚を捕獲し、外池に放ち、採卵の時期を待ちます。
そして、産卵期を迎えたヒメマスのメスから卵を採取し、オスの精子を混ぜ合わせ、
受精させていきます。受精卵は、水温管理がなされた室内へ移動します。
詳しくは下記のURLをご覧下さい↓↓
http://shikotsuko-gyokyo.org/business.html
初めて参加なさる方々が多く、お母さんと一緒に8歳の男の子も参加していました。
登山途中で、足を止める場面もありましたが、なんとか最後まで歩ききることが出来ました♪
「辛かったな」・・・という印象が強かったかもしれませんが、
ほんの少しでも支笏湖の自然を好きになってくれていたら嬉しいなと思いました。
☆おまけ☆
10月18日(水)に今季初、支笏湖周辺の山々に雪が積もりました!
写真左側:樽前山、右側:風不死岳 恵庭岳
刻一刻と冬の訪れを感じる支笏湖ドライブもオススメです(^^)
2017年10月03日樽前山は生きている
支笏洞爺国立公園 當山真貴子
赤や黄色に色づいている葉っぱが、だんだん多くなっている支笏湖。
紅葉シーズンの到来に嬉しさを感じている當山です。
さて、先月の9月26日、通常立ち入りが禁止されている樽前山の火口原内で
「樽前山合同現地視察」に参加しました。
樽前山7合目ヒュッテ駐車場にて挨拶
これは毎年、春と秋の2回に、「樽前山防災協議会」のメンバー
(樽前山周辺の自治体、自衛隊、消防等の関連機関で構成)で実施している視察です。
今回は59人が参加し、室蘭地方気象台の職員の方から説明を受けながら、
火口や噴気孔の噴煙状態を見て回り、登山道では携帯電話の電波状態も確認しました。
ここで、樽前山という山を知らない方々に簡単なご説明を♪
奥の丘が溶岩ドーム
樽前山は、アイヌ語で、「川岸の高いところ」が語源とされ、
苫小牧市と千歳市との境にある標高1041mの火山です。
約9000年前に火山活動を開始し、特に江戸時代から明治時代は活発に噴火を起こし
周囲に軽石を降らせています。
また、頂上部には、北海道の天然記念物に指定されている「溶岩ドーム(溶岩円頂丘)」
があります。1909年(明治42年)に2、3日で形成され、
世界的にも珍しい三重式火山として知られています。
7合目までは車で行くことができ、様々な種類の高山植物や支笏湖のパノラマを見渡せる
スポットとして人気の高い山でもあります。
※7合目駐車場までの道路は、冬期間(11月下旬から5月下旬)は通行止め。
登山道からの眺め(前方に見える湖は支笏湖)
まず、7合目駐車場から登りはじめ、外輪山で携帯電話の電波をチェック!
次に、樽前山神社奥宮付近で監視カメラの説明を聞きました。
樽前山神社奥宮 奥宮近くにある監視カメラ
※こちらは内部向けのカメラですが、下記の気象庁のHPでは別々川からの映像を一般に公開しています。
http://www.data.jma.go.jp/svd/volcam/data/volc_img.php
この他にも、地震計や傾斜計等が設置されていて、樽前山の活動を24時間体制で観測・監視をしています。
次に、赤外熱映像装置を設置し、樽前山の地表温度を確認しました。
温度が低い順に、青色→水色→緑色→黄色→赤色→白白で表しています。
白色が最も温度が高く、100℃を超えています。
普段は大人しそうに見える山でも、活発に動き「生きている」ということを肌で感じ、
事前に気象庁の火山情報の収集をすることも、登山を楽しむ上で大切なことだと、改めて思いました。
気象庁の火山情報の詳細はこちら↓↓
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/map_0.html
おまけ♪
樽前山の秋は、すぐそこまで来ています。
大地の鼓動を感じる樽前山に是非、足を運んでみてはいかがでしょうか♪
2017年08月10日オオハンゴンソウの除去作業報告!
支笏洞爺国立公園 當山真貴子
夏休みに入り、平日でも家族連れの方々で賑わいを見せている支笏湖。
清掃活動や観察会の準備に勤しんでいる當山です。
さて、先月、特定外来生物に指定されている「オオハンゴンソウの除去作業」を実施しました。
特定外来生物?オオハンゴンソウ?と疑問に感じた方がいらっしゃるかもしれませんので、
簡単に説明させていただきます(^^)
まず・・・
「特定外来生物」とは、もともと日本にいなかった外来生物(海外起源の外来種)で、
生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、
または及ぼすおそれがあるものの中から指定された生物のことです。(哺乳類、昆虫類、植物等)
生きているものに限られ、個体だけではなく、卵、種子、器官なども含まれます。
これに指定された生物は、「飼育・栽培」、「運搬」、「保管」、「輸入」、
「野外に放したり、植えたりすること」、「許可を受けていない者に対しての譲渡、引渡し」が
原則禁止されています。
これらに違反した場合、罰金が科せられます。
詳しくは、こちらをご覧ください。↓↓
参考:『どんな法律なの? | 日本の外来種対策 | 外来生物法 - 環境省HP』
www.env.go.jp/nature/intro/1law/outline.html
次に、オオハンゴンソウとは、北アメリカ原産のキク科の多年草
(2年以上、生育を繰り返す草本植物のこと)で、黄色い花を咲かせる植物のことです。
明治時代に観賞用として導入され、野生化し、現在では全国に分布しています。
高いもので2mを越える個体もあり、開花期は8から9月です。
寒さや湿地に強く盛んに繁殖するため、もともと日本にいる植物の減少が見られ、
全国各地で除去作業に取り組んでいます。車に付いた土や靴の裏などに付着した種子が落ちるなど、
主要道路などを中心に拡大しています。
支笏湖周辺でも毎年抜き取りを行っており、今回はパークボランティアさんと
北海道ロードメンテナンス株式会社さんと合わせて8名で作業を進めました。
初めて参加なさる方もいらっしゃったので、オオハンゴンソウと間違えやすい植物を紹介しました。
*ヨモギの葉
葉の形状が似ていますが、裏を見てみるとオオハンゴンソウが薄い緑色。ヨモギが真っ白。
*フッキソウ
葉に光沢があるのがフッキソウ、光沢がないのがオオハンゴンソウ。
ハチに注意しながら作業開始!
花芽のついた個体を大量に発見...(汗)
9月以降は種を飛ばすため、増殖を抑えるために花が咲く前に処置することが必要になります。
オオハンゴンソウは、地上部が枯れたり、刈り取られても、残った地下茎から茎を出して再生し、
生息域を拡大するため、スコップ等で株を根ごと掘り、除去しなければなりません。
朝10:00から12:00頃まで実施し...総量97.2㎏のオオハンゴンソウを除去しました。
ご協力いただいた皆様、有難うございました(>_<)
外来生物による生態系への被害防止三原則は『入れない』『捨てない』『拡げない』。
作業は大変ですが、生態系への影響がこれ以上拡大しないよう、
『拡げない』努力が大切になってくるのだと感じた一日となりました。
2017年06月23日6/17「環境月間の清掃活動」開催!
支笏洞爺国立公園 當山真貴子
気温の高い日が続き、新緑が眩しい景色に包まれている支笏湖。
各地で山開きが行われ、登山シーズン突入にワクワクしている當山です。
さて、先日、毎年恒例の「環境月間の清掃」活動を開催しました!
今年も企業様・団体様・地域の皆様にご協力を依頼したところ・・・
20団体、約480名の方々が参加なさいました!(昨年度:約400名、約80名増加)
ご協力いただいた皆様、ありがとうございました(^^)
開会式会場を支笏湖園地&モラップキャンプ場で開催
清掃分担場所を支笏湖園地やモラップキャンプ場、ポロピナイ、道路沿い等に設定し、
いざゴミ拾いへ!
ゴミの総重量は、155.9kg(昨年度:225kg)
昨年度と比べ、ゴミの量は減りましたが、人通りが少ない場所で食べ物のカスや空き缶等を発見しました。
この周辺は、ヒグマの通り道となっている場所です。
遊歩道やキャンプ場等でゴミ(食べ物)を捨てたり、放置しておくと、それに餌付いたヒグマが人間を
「美味しい食べ物をくれる対象」と見なすことに繋がります。
ヒグマが人の食べ物の味を覚えて餌付いてしまうと、再びその食べ物を手に入れようと人間のエリアに
近づくようになりますので、捨てないようにお願いします。
また、キャンプが禁止されている場所で焚き火の跡を複数発見しました・・・
国立公園の利用上のマナーとして、火災の原因になることを考慮し、
焚き火は控えていただくように呼びかけています。
※美笛キャンプ場やモラップキャンプ場の利用上の注意
ゴミや芝生などの影響を考え、湖畔などの砂浜や場内の地面の上での直接のたき火を禁止しております。
火をご利用の際は、必ず焚火台をご利用ください。(直火不可)
多くの方々に楽しく利用していただくためにも、
自然や野生動物を大切にすることを心がけていただけたら・・・と改めて感じた一日となりました。
☆風不死岳からの眺め☆
ご協力いただいた皆さんのお陰で綺麗になった支笏湖は、
これから湖水まつりなど夏のイベントが盛んに行われ、多くの方々が訪れる季節を迎えます。
夏の緑と青い湖が美しい支笏湖へ是非お立ち寄りください♪
2017年04月27日春の到来@支笏湖
支笏洞爺国立公園 當山真貴子
先日は、季節外れの雪や大雨で安定しない天気が続き、落ち着いた春の訪れを待ち遠しく感じる今日この頃。
みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
支笏湖では、今年も至る所でフキノトウやフクジュソウが元気に咲き誇っています。
冬の寒さが和らぎ、園地内の雪が溶け、足取りも軽く巡視をしていると、
「チュチュン、チュチュン」や「デッデ、ポッポー・・・」という聞き覚えのある声を耳にしました。
声の主の方に目を向けてみると・・・
冬の間、南の地域で越冬していた「ハクセキレイ」と「キジバト」の姿を発見!
白と黒の模様の「ハクセキレイ」♪
尾羽を上下に振りながら歩行する特徴があります。
黒色の「よだれかけ」を掛けているように見えるのは私だけでしょうか(笑)
見えづらくて申し訳ないのですが・・・
首の両側の横縞模様が特徴的な「キジバト」♪
枝を材料に簡単な巣を作り、通常2個の卵を産むそうです。
これから、メスとペアになり、枝集めをするのでしょうね(^^)
また、4月24日に支笏湖の春の風物詩と言われている「鏡」という現象も現れました!
鏡だ!と思い、バシャバシャと撮影していましたが、地元の方々からすると、
波で少し揺れているため半鏡であるとのこと・・・残念。
完全な「鏡」が待ち遠しいですね(-_-)
植物や野鳥、湖面の静けさから春の到来を感じ、
改めて、支笏湖の美しさに魅了されたアクティブ・レンジャー勤務2年目。
今年度も支笏湖の自然の魅力やそこで活躍なさっているパークボランティアさんの活動等
を発信できるように、心新たに励みたいと思います!
2017年01月20日支笏湖氷檮まつり 氷像作りレポート♪
支笏洞爺国立公園 當山真貴子
2017年が始まり、すでに1月中旬。
冬型の気圧配置が強まり、外を歩いているだけで、寒さが身に染みる季節、
みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
さて、前回、支笏湖の「氷濤まつり」に向けた「氷像作り」の土台となる骨組みを紹介しましたが、
今回は、その後の氷像作業を紹介したいと思います♪
まずは、前回の12/15(木)の写真から...
氷像の土台となる鉄筋等の骨組み
●12/27(火)
昨年の12月下旬から、スプリンクラーやノズル等で骨組みに湖水を吹き付ける作業が始まり、
氷が付着し始めています!
●1/4(水)
年が明け、さらに氷の付着が進んでいます!
●1/10(火)
気温の低い日が続いたことで氷の付着も進行し、どんどん大きくなりました。
吹き付ける位置も高くなっています!
●1/11(水)
年明けからは、夜間の散水作業が始まり、スタッフ十数名で交代しながら、
24時間体制で作業をなさっています。
気温や風のことを考え、眠気と戦いながら取り組むスタッフさんの苦労を感じました(- -;)
●1/17(火)
今週は、まだ湖水を吹きかけている氷像もありますが、こちらは散水作業が終わり、
大きく立派な氷像が完成しています!
全体の様子
骨組みが見えていた氷像もあったのですが、ほぼ氷に包まれています。
今は、氷像の内部の鉄筋を抜き、ショベルカーやチェーンソー等を使って、入口を開け、
人が入れるように整備をしています。
~支笏湖 氷檮まつり~
●日時:2017年1月27日(金)~2月19日(日)
●開場時間:9:00~22:00 ※ライトアップ16:30~22:00
●会場:千歳市支笏湖温泉
●料金:入場無料
※花火大会は、開催期間中の土・日・祝。18:30から打上げ
「支笏湖 氷濤まつり」まで、あと7日♪
会場はとても寒いので、しっかり防寒をなさって、是非遊びに来て下さいね~(^^)
2016年12月20日支笏湖氷檮まつり 氷像作り始まる♪
支笏洞爺国立公園 當山真貴子
連日の雪で、辺り一面銀世界となっている支笏湖。
気温が氷点下になることが当たり前になり、毎朝布団から出るのが遅くなっている當山です。
さて、現在、支笏湖では来年1月27日から始まる「氷濤まつり」に向けた準備が、着々と行われています!
氷濤の土台となる鉄筋等の骨組み
作業風景の様子
そもそも、「千歳・支笏湖氷濤まつり」とは、支笏湖の湖水をスプリンクラーで上記の骨組みに
吹きつけ凍らせた、大小様々な氷のオブジェが立ち並ぶ、冬の一大イベントです。
今年で39回目を迎え、近年では、海外からの観光客も多く、国内外問わず、透明度の高い澄んだ氷像を
楽しんでいます。
実は、この作業は支笏湖で働く方々など12名で作り上げています!
気温の変化でうまく着氷が出来ないこともあるので、時間のかかる作業となります。
どうか皆さんが体調を崩さないように、無事完成できることを祈ります(><)
支笏湖氷檮まつりチラシ(表・裏)
●日時:2017年1月27日(金)~2月19日(日)
●開場時間:9:00~22:00 ※ライトアップ16:30~22:00
●会場:千歳市支笏湖温泉
※花火大会は、開催期間中の土・日・祝。18:30から打上げ
氷濤ダイナミックナイト(和太鼓の演奏)や
氷濤アイスカット大会(景品が当たる氷切りゲーム)、
フラワープレゼント、氷濤ウェディング等の楽しいイベントが盛りだくさんです♪
詳しくはこちらを御覧下さい☆
http://www.1000sai-chitose.or.jp/icefes.html
ちなみにスプリンクラー等での着氷作業は、年末~1月頃から行われる予定です!
その様子も日記でお伝えしますね。
次回の日記まで暫しお待ち下さいませ♪
2016年10月25日羊蹄山避難小屋:監視員下山
支笏洞爺国立公園 高橋祐子
みなさん、こんにちは。洞爺湖自然保護官事務所の高橋です。
10月に入り、急に冬の気配が色濃くなった洞爺湖周辺ですが、羊蹄山では10月8日に初冠雪とのことでした。
昨年より8日、平年より6日それぞれ遅い観測となったそうですが、羊蹄山の冬支度は着々と進んでいます。これからしばらくは雪が降り積もるのを待って、スノースポーツのシーズンとなりますが、みなさま、ルールとマナーを守ってどうぞ安全に楽しんでください。
さて、羊蹄山避難小屋は10月10日をもって監視員が下山しております。現在は無人となっており、毛布・シュラフなどのレンタルは行っておりません。正面の入り口は閉鎖になりますが、はしごで2Fのドアより出入りできます。小屋を利用する方は、利用者名簿に記入をお願い致します。また、利用にあたっては、羊蹄山避難小屋管理協議会が協力金をいただいておりますことをご承知おきいただけましたら幸いです。
(近藤監視員撮影)
避難小屋は、もしものときの、みなさんの安全を守るための大切な建物です。
ご利用の際は、大切に扱っていただきますよう、皆さまのご理解とご協力を宜しくお願い申し上げます。
2016年09月13日洞爺湖地区 四十三山遊歩道閉鎖のお知らせ
支笏洞爺国立公園 洞爺湖 高橋祐子
みなさんこんにちは、洞爺湖自然保護官事務所の高橋です。
今年の北海道は台風の上陸が続き、いろいろな場所で大きな被害をもたらしました。
私たちの管轄地区では特に台風10号が猛威を振るい、建物が破損されたり、ライフラインが途絶えてしまったりと、いろいろなところで被害が出ていました。
有珠火山の一つ四十三山も今回被害が大きく、誠に残念ですが、今期は遊歩道を閉鎖することになりました。
四十三山は1910年の火山活動により隆起してできた場所です。
噴火による被災のため、一度その植生は破壊されましたが、
100年以上経った今、人の手を加えずとも植物たちは見事に再生し豊かな自然林へと成長していました。
今回、火口周遊コース周辺の樹木が特にたくさん倒され、
のどかだった遊歩道は、文字通り「嵐の後の静けさ」とともに自然の猛威や生き様が色濃く残る場所に変貌しました。
破壊されてしまったこの場所ですが、土が露出しているので小さな植物でも芽吹きやすく、
春には新たな命をさらにたくさん育んでくれることと思います。
嵐にはやられるし、噴火もあるので、きっと極相の森には到達できないのだろうけれど、
いろいろなことが起こるからこそ、混交林としてたくさんの種を育むことができるのかと思えば、
最近まで、エゾヤマザクラが満開となっていたのですが、いつの間にか樹木の先から新芽が出始め、
グリーンシーズンに突入している支笏湖。
夏の登山シーズンにワクワクしている當山です。
さて、先日(5/20)、今年度初となる「春の息吹観察会」を開催しました。
※参加者:15名(0歳、2歳のお子様含む)
クマゲラの舌の長さについて解説中♪
足下に目を向けると、小さくて淡いブルー色のフデリンドウや白色のセンボンヤリの花、
上を見上げると、赤色のハウチワカエデの花やエゾマツの雄花等々、様々な植物が開花していました。
散策中、背後から「カサカサ」という音が聞こえ、振り返り、音の方向に目を凝らしてみると
動く物体を発見!
音の正体は・・・「ニホンカナヘビ」でした♪
参加していたお子様も興味津々でニヤニヤ(^^)
前日は、雨が降っていましたが、当日は快晴で、太陽の光が心地よく、ウグイスやセンダイムシクイ等の
さえずり、クマゲラが飛行している時の鳴き声(キョロキョロキョロ・・・)アカゲラのドラミング等、
終始、とても賑やかな観察会となりました。
是非、皆さんも、春から夏へと変貌を遂げている支笏湖にお越し下さい★