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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

子供の目線

2006年08月23日
東川
 「休日まで山に行くなんてよっぽど登山が好きなのね」と良く言われますが、私はそんなに登山が好きな訳ではありません。しかし、休日で天気が良いとなぜか足は上に上にと向かっています。幼い頃から山や川で遊ぶことが多かった私の身体が、「自然の中は気持ちいい」ということを憶えているからでしょう。
 そんな訳で8月20日(日)の休日は大雪山国立公園内にある高原温泉沼巡りコースに、友達(9才)を連れて出かけました。
 出だしから汗が噴き出るほど蒸し暑い日でしたが、子供は元気。いきなり登り坂でダッシュ!したかと思うと、目の前に現れたオニヤンマに目をキラキラ輝かせ、トカゲの尻尾を追いかけ、エゾシカの足跡をいくつも見つけ、無名の沼に名前をつけ、飛んで跳ねて大学沼まで1時間半(約3km)、好奇心の塊に同行した私は子供の目線で自然を感じ、ほんの少しですが忘れかけていた子供の頃の感覚を取り戻しました。
 そして、めちゃくちゃ自由奔放に動き回っているように見えた彼が、自然に対する配慮をきちんと身につけていることや、数年前ここを歩いた時より乾燥化が進んでいるのでは?とか、沼に生息するエゾサンショウウオが前より少なくなったなどと、環境の変化に敏感な事に感心させられることしきりでした。
 自然の中で体験することは、誰かに言われたからではなく、自分自身の感性で物事を捉え感じる事が大事で、感じる事で何かに気づき、気づきがその後の行動に表れるのだと思います。そして、自然に対する畏敬の念や愛おしむ気持ちなどは、子供時代の自然の中での体験から生まれるような気がします。
 みなさんも機会があれば、子供と一緒に自然の中を歩いてみませんか?
子供は感性がより一層磨かれ、大人は子供の頃の感性が甦るかもしれませんよ。


とんぼさん、この指止ーまれ

「子ギツネかわいいけど餌あげちゃいけないんだよ」その理由もきちんと理解しています