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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

秋山に備えて

2006年08月24日
稚内
 夏は足早に通り過ぎ、利尻山には早くも秋の気配が漂い始めています。華やかかりしの夏山も良いけれど、晩夏の山に漂う哀愁もまた日本人の心に染み入りますね。コメススキが風に揺れている姿などは、儚げで打たれるものがあります。

 さて登山シーズンも終盤にさしかかりました。登山を計画されている皆様、装備の準備はばっちりですか?
 北緯45度にある利尻島は、夏は朝3時から夜8時近くまで明るいのですが、この時期の日中時間は夏至と比べて、1時間以上も短くなっています。また、夏と比べて天候が崩れやすくなるのもこのシーズンの特徴です。
 9月の山の平均最低気温は0度近くにまで下がります。防寒着の用意はよろしいですか?日も短いですからヘッドランプと替え電池も必携です。特に天気が悪い日には樹林帯は午後4時半ごろには足元が見えにくくなって危険です。

 登山者の数もピーク時に比べてぐっと少なくなり、ゆっくりと山の雰囲気を味わうには最適ですが、秋山の持つ特徴を知り、それに適した装備と、ゆとりある計画を立てることが重要です。

 準備OKですか?
 秋山は空気が澄んでいて展望が良く、サハリンもすぐ近くに見えますよ。
冷んやりした風も、最北の百名山に登っていることを実感させてくれるでしょう。良い登山を!!


三眺山晩夏の空

風に揺れるコメススキ

翅を持たないバッタ (ダイセツタカネフキバッタ)