アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
アウトドアクッキング体験会 ?エゾシカとウチダザリガニの料理?
2007年09月14日
阿寒湖
9月9日(日)。阿寒湖畔キャンプ場にて、阿寒湖畔エコミュージアムセンター運営推進協議会主催自然ふれあい行事「アウトドアクッキング体験会」が催されました。今回の行事では、シカ肉やウチダザリガニ(阿寒湖では「レイクロブスター」という名前で売り出している)を使ってアウトドアクッキングを体験し、舌で味わいながら自然食材としての利用のあり方や野生生物問題、外来種問題について考えてみようというのが目的です。
今回の料理では、「ダッチオーブン」という調理器具を使いました。「ダッチオーブン」とは「オランダのオーブン」と言う意味で、西部開拓時代にカウボーイが愛用していた黒い鉄の鍋のことです。今回はその鍋、「ダッチオーブン」を使ってウチダザリガニのパエリアとエゾシカ肉の串焼きを作りました。
4つの班に分かれて、野菜を切ったり、火をおこしたり、具材を混ぜたり、ウチダザリガニの殻むき、シカ肉を串に刺したりとそれぞれ役割分担をします。
それぞれ役割分担をして調理していく…。
エゾシカ肉とウチダザリガニを切っていく
材料の下準備を終え、そしていよいよ、鍋に油をしき、手順通りに具材を炒めていきます。タマネギ、ニンニク、バターのいい香りが食欲を誘います。バターがなじんできたところで米を加え、ゆっくり混ぜながら炒めていきます。
お米を焦がさないよう炒めていく
ミックスベジタブルなどで彩りよくします
米が透き通ったところでレイクロブスタースープ缶を加えます。その後、スープ、具を入れて、塩こしょうをしたところで蓋をして弱火で20~25分炊きます(※詳しくは下記のレシピ参照)。
40分経過。重い蓋を開けた瞬間、真っ白い湯気がたちこめます。真っ赤なウチダザリガニとほくほくと炊きあがった米や具材が見るからにおいしそう。完成です。エゾシカ肉の串焼きの方もいい具合に焼き上がりました。参加者、スタッフともにエゾシカ肉やウチダザリガニの料理を味わっていました。
ウチダザリガニのパエリア完成!おいしそう!
香ばしく焼き上がったエゾシカ肉の串焼き!いただきます♪
その他にも…。ウーロン茶でじっくり煮込んだエゾシカ肉のウーロン茶煮。臭みもなく味がしっかりしていてとても柔らかい。
食事終了後、すぐさま後片付けをし、自然公園財団スタッフによるシカと外来種のお話がありました。そのお話では、エゾシカ増えることにより交通事故の増加、農林業被害の増加、植生の変化など、人のみならず自然環境へも大きな影響を与えてしまうとのこと。また、崩壊した食物連鎖のピラミッドの話や近年では、新たな対策として「生体捕獲」から食肉の流通を確立し、シカ肉を世間一般に普及し始めているとのことでした。もちろん肉以外にも骨や皮もアクセサリーやバックに利用され、シカという資源を有効活用しようという動きが目立ってきている話がありました。
シカと外来種のお話の様子
一方、ウチダザリガニでは、そもそもなぜ外来生物が問題となっているのかという説明と、外来種が入り込むことによって、在来種を食べてしまったり、在来種の生息地を奪ってしまったり、病気を持ち込む、在来種と交雑するなど、さまざまな問題を上げて説明されていました。
エゾシカとウチダザリガニ。一見聞くと関係がないように思いますが、これらの問題の背景に共通してあるのは、どちらも人為的影響によるもの。であれば、私達が自然環境に対してできることは、自ら体験し、学ぶこと。そこから正しい自然との接し方、あり方を考え、保ち続けながら、広めていくことが大切です。皆さんもエゾシカ肉やウチダザリガニの料理を一度味わって「体験」してみてはいかがでしょうか。まずは体験から。
*ウチダザリガニのパエリア*
●材料(5人前)
・ウチダザリガニ(ボイル済み)…飾り用3匹、むき身用5匹
・イカ…………………………1枚
・具(アサリなど)……………むき身 100g
・鶏肉………………………200g
・ミックスベジタブル…………60g
・ピーマン……………………2個
・タマネギ……………………1/2個
・ニンニク……………………1かけ
・マッシュルーム……………半缶
・バター………………………大さじ3杯
・レイクロブスタースープ缶…80cc(半缶)
・レモン(お好み)……………数切れ
・米(できれば古米)…………3合
・スープ………………………水3カップとコンソメ1個
・塩……………………………適量
・コショウ………………………適量
●作り方
?材料の下準備。それぞれ食べやすい大きさに切る。ウチダザリガニは、飾り 用は縦半分に切り、むき用は身をほぐしておく。
?鍋に油をひきイカを炒めて取り出す。
?残りの油で鶏肉を炒めて取り出す。
?タマネギ、ニンニクをバターで炒め、タマネギが透き通ったらピーマンを加 え炒める。(中火)
?全体にバターがなじんだら米を加え、ゆっくり混ぜながら炒める。
?米が透き通ったらレイクロブスタースープ缶を加え混ぜる。
?スープを入れ強火にし、煮立ったら具を並べる。
?塩・コショウで味を調え、蓋をする。蒸気が出始めたら弱火にする。
?弱火で20~25分炊く。(蒸らしは15分)
?お好みでレモンを絞ってできあがり。
*エゾシカ肉の串焼き*
●材料(串1本分)
・シカのもも肉……2~3切れ(50g)
・タマネギ…………1/8カット
●作り方
?串に刺しやすいように材料を切り、串に刺す。
?塩・コショウをふり、炭火でじっくり焼く。
?特定外来生物とは?
外来種と呼ばれる生物のうち、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又はその恐れがあるものを「特定外来生物」として政府が指定し、指定された種はその飼養、栽培、保管、運搬、輸入といった取り扱いが規制される。
ウチダザリガニは、平成18年2月から特定外来生物に指定されたため、阿寒湖から生きた状態で持ち出すことは違法となります。
ウチダザリガニ(ボイル済み)
今回の料理では、「ダッチオーブン」という調理器具を使いました。「ダッチオーブン」とは「オランダのオーブン」と言う意味で、西部開拓時代にカウボーイが愛用していた黒い鉄の鍋のことです。今回はその鍋、「ダッチオーブン」を使ってウチダザリガニのパエリアとエゾシカ肉の串焼きを作りました。
4つの班に分かれて、野菜を切ったり、火をおこしたり、具材を混ぜたり、ウチダザリガニの殻むき、シカ肉を串に刺したりとそれぞれ役割分担をします。
それぞれ役割分担をして調理していく…。
エゾシカ肉とウチダザリガニを切っていく
材料の下準備を終え、そしていよいよ、鍋に油をしき、手順通りに具材を炒めていきます。タマネギ、ニンニク、バターのいい香りが食欲を誘います。バターがなじんできたところで米を加え、ゆっくり混ぜながら炒めていきます。
お米を焦がさないよう炒めていく
ミックスベジタブルなどで彩りよくします
米が透き通ったところでレイクロブスタースープ缶を加えます。その後、スープ、具を入れて、塩こしょうをしたところで蓋をして弱火で20~25分炊きます(※詳しくは下記のレシピ参照)。
40分経過。重い蓋を開けた瞬間、真っ白い湯気がたちこめます。真っ赤なウチダザリガニとほくほくと炊きあがった米や具材が見るからにおいしそう。完成です。エゾシカ肉の串焼きの方もいい具合に焼き上がりました。参加者、スタッフともにエゾシカ肉やウチダザリガニの料理を味わっていました。
ウチダザリガニのパエリア完成!おいしそう!
香ばしく焼き上がったエゾシカ肉の串焼き!いただきます♪
その他にも…。ウーロン茶でじっくり煮込んだエゾシカ肉のウーロン茶煮。臭みもなく味がしっかりしていてとても柔らかい。
食事終了後、すぐさま後片付けをし、自然公園財団スタッフによるシカと外来種のお話がありました。そのお話では、エゾシカ増えることにより交通事故の増加、農林業被害の増加、植生の変化など、人のみならず自然環境へも大きな影響を与えてしまうとのこと。また、崩壊した食物連鎖のピラミッドの話や近年では、新たな対策として「生体捕獲」から食肉の流通を確立し、シカ肉を世間一般に普及し始めているとのことでした。もちろん肉以外にも骨や皮もアクセサリーやバックに利用され、シカという資源を有効活用しようという動きが目立ってきている話がありました。
シカと外来種のお話の様子
一方、ウチダザリガニでは、そもそもなぜ外来生物が問題となっているのかという説明と、外来種が入り込むことによって、在来種を食べてしまったり、在来種の生息地を奪ってしまったり、病気を持ち込む、在来種と交雑するなど、さまざまな問題を上げて説明されていました。
エゾシカとウチダザリガニ。一見聞くと関係がないように思いますが、これらの問題の背景に共通してあるのは、どちらも人為的影響によるもの。であれば、私達が自然環境に対してできることは、自ら体験し、学ぶこと。そこから正しい自然との接し方、あり方を考え、保ち続けながら、広めていくことが大切です。皆さんもエゾシカ肉やウチダザリガニの料理を一度味わって「体験」してみてはいかがでしょうか。まずは体験から。
*ウチダザリガニのパエリア*
●材料(5人前)
・ウチダザリガニ(ボイル済み)…飾り用3匹、むき身用5匹
・イカ…………………………1枚
・具(アサリなど)……………むき身 100g
・鶏肉………………………200g
・ミックスベジタブル…………60g
・ピーマン……………………2個
・タマネギ……………………1/2個
・ニンニク……………………1かけ
・マッシュルーム……………半缶
・バター………………………大さじ3杯
・レイクロブスタースープ缶…80cc(半缶)
・レモン(お好み)……………数切れ
・米(できれば古米)…………3合
・スープ………………………水3カップとコンソメ1個
・塩……………………………適量
・コショウ………………………適量
●作り方
?材料の下準備。それぞれ食べやすい大きさに切る。ウチダザリガニは、飾り 用は縦半分に切り、むき用は身をほぐしておく。
?鍋に油をひきイカを炒めて取り出す。
?残りの油で鶏肉を炒めて取り出す。
?タマネギ、ニンニクをバターで炒め、タマネギが透き通ったらピーマンを加 え炒める。(中火)
?全体にバターがなじんだら米を加え、ゆっくり混ぜながら炒める。
?米が透き通ったらレイクロブスタースープ缶を加え混ぜる。
?スープを入れ強火にし、煮立ったら具を並べる。
?塩・コショウで味を調え、蓋をする。蒸気が出始めたら弱火にする。
?弱火で20~25分炊く。(蒸らしは15分)
?お好みでレモンを絞ってできあがり。
*エゾシカ肉の串焼き*
●材料(串1本分)
・シカのもも肉……2~3切れ(50g)
・タマネギ…………1/8カット
●作り方
?串に刺しやすいように材料を切り、串に刺す。
?塩・コショウをふり、炭火でじっくり焼く。
?特定外来生物とは?
外来種と呼ばれる生物のうち、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又はその恐れがあるものを「特定外来生物」として政府が指定し、指定された種はその飼養、栽培、保管、運搬、輸入といった取り扱いが規制される。
ウチダザリガニは、平成18年2月から特定外来生物に指定されたため、阿寒湖から生きた状態で持ち出すことは違法となります。
ウチダザリガニ(ボイル済み)