北海道のアイコン

北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

総合学習

2007年10月23日
釧路湿原
釧路市内の中学1年生5名が釧路湿原野生生物保護センター(WLC)へ希少野生動物種について学びに来ました。
「自分達で公共交通機関を使って目的地まで行き学ぶ」という、総合学習の授業でした。

事前に知らされていた時刻になっても生徒達が現れないので心配していると、10分程遅れて現れました。
聞くと、バス停の位置がわからずに通り過ぎてしまい、歩いて戻ってきたとのことでした。
そんなことも、仲間達との良き思い出となるのでしょうか?

どの生徒も初めてWLCを訪れたようで、展示室に興味津々。
講義よりも館内を見て回りたいという感じでした。そんな気持ちをぐっと堪えて、まずはパワーポイントを見ながら希少野生動物種について学びました。

講義の中では、ヒトは地球上に生息する生物全体約30,000,000種のうちのたった1種でしかないことから学び、ヒトの様々な活動により数を減らしてしまった鳥類のうち、道東でみられる国内希少種の紹介があり、また実例として、?天売島における水鳥の問題と対策、?私達の地域に生息するタンチョウに起きている問題とその対策を学びました。

その後、釧路地域と密接に関係しているタンチョウをテーマにして、「タンチョウの抱えている問題」、「私たちにできること」、「周りの人や観光客に呼びかけること」を1人5枚ずつ考えてもらいました。

出してもらった問題と対策を分類していくつかのグループに分け、一人一テーマずつ担当を決め、まとめてもらいました。
最終的に一人一枚の紙になりました。

完成したものは、WLCに展示しています。
是非見に来て下さい。

今回は、身近に生息しているタンチョウの問題を知り、自分達に出来ることを考えてもらいました。
この日感じたこと、考えたことを少しずつでも行動に移してもらえたらうれしいです。

私個人としては、午前中の講義での野生課課長補佐 小野さんからの最初の問いかけ

「なぜ、野生動物を守らないといけないのか?」

が、すごく印象に残りました。

かわいそうだから?
ヒトと同じように他の生物にも権利があるから?
野生生物が住めない環境は、人も住めない環境だから?
・・・・・
 
 皆さんはどう思いますか?