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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

赤・白・黄・咲く

2008年04月23日
東川
4月22日、平地の気温は22℃まで上がり、この時期としては異様なほどの暑さでした。
旭岳は山肌が雪の白より目立つようになってきて、5合目から山頂までの登山道も夏道が多く出ています。



5合目から見た旭岳。避難小屋の周りは地面が見え始めていますが、姿見の池は雪の下でした。

この気温で高山帯でも雪解けが進み、旭岳姿見園地の第一展望台ではガンコウランが開花していました。
ガンコウランの花は径4mmほどでとても小さく、開花に気がつかない人も多いのですが近づいて良く見てみると、とても綺麗な赤色の花が咲いています。
皆さんも、姿見園地で高山植物の先頭を切って咲き出した、地味かわいいガンコウランの花を是非観察してみて下さい。


そして、ガンコウランとは対照的に、遠くからでも人目を引く存在感たっぷりのミズバショウとエゾノリュウキンカが、旭岳ロープウェイ駅舎裏の湿地で開花の時を迎えていました。ロープウェイの中から見下ろす黄色と白の群落も綺麗ですが、雪が残る時期は雪の上を歩いてより近くまで接近して鑑賞されることをお勧めします。ミズバショウの甘い香りがしてくるかもしれません。
湿地周辺には野鳥も多く生息し、この日はクマゲラの姿を確認することができました。
これからゴールデンウィークが始まるまでしばらくの間、旭岳温泉街は少し閑散としていますが、植物の彩りや野鳥のさえずりは日一日と賑やかさを増しています。
春は、悪天候の時には道を見失い遭難の危険があります。雪の踏み抜き、植物の踏みつけなどにも注意して、春ならではの風景を楽しんで下さい。