北海道のアイコン

北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

大量殺人(殺蛾?)事件

2008年07月08日
支笏湖
みなさんこんにちは!
最近、車を運転していると数少ない信号のほとんどが赤信号で止められる支笏湖AR西川です。
きっと人生には立ち止まって考える時間も必要ということなのでしょうね・・・笑

先日、セイヨウオオマルハナバチの監視活動のため支笏湖公園線にある発電所へ行ってきました。


カナディアンロッキー(行ったことはありませんが笑)を思わせる豪快な眺めです
春は桜・秋は紅葉の名所(穴場)として千歳市民には有名な場所です

近隣の千歳市・恵庭市・苫小牧市では毎年たくさん捕獲されており、昨年は第3発電所(国立公園外)で1頭捕獲しているので、国立公園内に侵入していないかビクビクしながらの監視活動でしたが今回は1頭も発見ならず。ホッと一安心です。


と思ったのもつかの間。

駐車場に戻ろうと歩いていると、足下に白い羽根のようなものが・・・




よく見れば周りにわんさか落ちています。

不思議な現象を帰って調べると、この羽根の正体は『オオミズアオ』という蛾の仲間で、ちょうどこの時期に大量発生し街灯の明かりに集まってきたところをフクロウの仲間(アオバズクかな?)に食べられてしまったようです。
胴体だけ食べられて羽根はヒラヒラと・・・
羽化したての柔らかい体はさぞかし美味しかったのでしょう。

オオミズアオを食したフクロウの糞が土の栄養となって森の木々が育ち、その森の恵みによって小さな虫や植物が育ち、それを鳥やリス・キツネなどの動物が食べ・・・こうしてなかなか人の目には見えない【命のリレー】が行われているのですね。


文章で書くとステキな場面に出会えたようですが、人っ子一人いない場所での目撃はちょっと鳥肌の立つ殺人(殺蛾)現場でした・・・


このゲートの先が現場です・・・