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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

秋晴れ

2008年09月12日
上士幌
先日ユニ石狩岳からブヨ沼まで行ってきました。
気持ちの良い秋晴れの日。紅葉にはまだちょっと早いですが、ウラシマツツジなどの高山植物は赤く染まり空は高く青く澄み、遠く知床岳までうっすらと望むことができます。
辺りではシマリスがこれから来る厳しい冬に備えて食糧を貯め込むのに大忙しです。かわいらしいシマリス君はこちらの様子なんてあまり気にしないかのようにせっせと働いていました。
大雪山国立公園の大半が火山で占められているのに対し、この石狩連峰は構造山地で日高山脈と同じです。私は今年の夏に日高縦走に行きましたが、石狩岳を見ているとまるで日高山脈にいるようなきがしてなんだか懐かしいです。
東大雪地域の山のほとんどがそうであるように石狩連峰もまた、人の少ない山で秋の静寂な気分を味わうには最適です。ここでは時間はゆるやかに流れています。そして間近に迫るニペソツの雄大な姿・・なんだか何時間でも居たいような気分になります。
また足下には広大な三股盆地が広がっています。山に囲まれた三股盆地を眺めると昔カルデラ湖の底であったということがわかります。樹海の中には音更川がゆったりと流れており、人工物がほとんど見られないここからの眺めは雄大です。
そしてここ一帯はヒグマやナキウサギ、シマリスなどの野生動物も多い場所で今日もヒグマの糞を林道の上に発見しました。やはり人のあまり来ない場所は熊も多いのでしょうか。
この石狩連峰がいつまでも美しく静かな場所であることを願わずにはいられませんでした。