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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

雌阿寒岳

2008年09月29日
阿寒湖
9月24日、自然保護官と共に雌阿寒岳の巡視を行いました。この日は若干肌寒くはありましたが、青空が広がり、登山にはまずまずの天候でした。

登山口は、道道オンネトー線沿線の野中温泉裏手にあり、周辺には駐車場も整備されています。また、阿寒湖畔と雌阿寒温泉を結ぶバスもあり、登山者にとってはアクセスしやすい山と言えるでしょう。この日は、登山者名簿によると、既に私達の前に約30名の登山者が登り始めていました。

午前9時頃、雌阿寒温泉側の登山ルートを登り始めて間もなく、近くの木々の間から鳥の声が聞こえてきました。ミヤマカケスです。腰が白いので飛んだときによく目立つのが特徴です。

木々の隙間を通り過ぎる少し冷たい風に、秋の訪れを感じつつ、しばらくはアカエゾマツが優占する森林帯を進みました。針葉樹では、アカエゾマツの他にトドマツが分布しており、ナナカマドやミヤマハンノキなどの広葉樹も見られました。

4合目手前の森林限界(写真参照)を過ぎると、実を付けたコケモモやガンコウランが現れ、ハイマツ帯も秋の装いに変身していました(写真参照)。



5合目付近からは、アカエゾマツの美しい森に囲まれたオンネトーの水面を見ることができました。時折振り返ってオンネトーを望むと、湖の色が明るいコバルトブルーからエメラルドブルーに変化していくのが確認できました。オンネトーが五色沼と呼ばれる所以です。

7合目付近からは火山荒野が広がり、砂礫地では砂利に足を取られないよう、一歩一歩慎重に歩を進めました。夏にはメアカンフスマやコマクサ、メアカンキンバイなどの高山植物を観察することができ、最盛期の7~8月には、それぞれ可憐で綺麗な花を咲かせます。

山頂が近づくにつれ、ゴーという火口からの荒々しい噴気の音が聞こえ始めました。徐々に風が強まり、登山開始時の天候が嘘のように突風が吹き荒れている状態でした。山頂からは、火口から激しく噴気が上がっている様子が確認できました。また、青く澄んだ阿寒湖とその隣に雄大にそびえ立つ雄阿寒岳をも望むことができました(写真参照)。その後、強風の中で少しの休憩をとり、下山を始めました。

これから紅葉シーズンを迎え、登山を予定している方もいると思います。登山の際は、くれぐれも怪我や遭難にはご注意下さい。また、雌阿寒岳はヒグマの生息域でもありますので、クマ鈴を持ち歩くなどして、自分の位置をクマに知らせ、突然の遭遇を避けましょう。また、山の天候は変わりやすいので、防寒具や非常食等の装備を整え、楽しく安全に登山をしましょう。