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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

火口を探検!火山の恵みを体験しよう!

2008年11月17日
洞爺湖
11月9日に自然ふれあい行事を行いました。場所は、洞爺湖ビジターセンターそばにある四十三山と金比羅火口です。お天気は晴れ時々曇りで参加者は20名。なんどもアクティブレンジャー日記でご紹介している四十三山は98年前に噴火によって出来た山。そして金比羅火口は8年前の2000年噴火によって出来た火口群です。その2つの場所を1日で歩いて約100年の経過を体感してみよう!というのが今回の目的です。そしてもう一つが、洞爺湖といえば温泉。その温泉の源泉井戸が四十三山にあります。火山の恵みも体験しちゃおう!というよくばりな計画をしました!
 午前中は、四十三山へ。この時期はすでに葉も落ちて、普段は四十三山遊歩道より見ることの出来ない洞爺湖・中島を眺め、そして山肌に黄葉したカラマツ林 がきれいに目立つ有珠山も目にすることが出来ます。そしてなんといっても、なかなか夏ではとらえにくに火口が現れます。その中には四十三山の噴火で2番目に大きな火口も!こんなに大きかったんだ~と思うほどはっきり見ることができます。その火口の壁面はヤナギやミズナラ、イタヤカエデなどの木が・・・ここが、昭和中期までには時に噴気していたなんて。想像するとわくわくします。参加者の中には、「四十三山に小さいころ遠足に来たよ」「昭和30年代の四十三山展望台の写真があるよ」など、四十三山がいかに地元の人と関わりあいの深い山だったかがわかります。火口を見た後には、四十三山のふもとにある源泉井戸へ行き、洞爺湖温泉の歴史や、源泉を実際に触ったりしました。これは参加者にも好評で約52℃ある源泉で冷えた手を温めました。
 午後は金比羅火口群へ。まずは2000年噴火の活動によって大きな断層が走っている箇所を見学しました。私たちの身長を大きく上回るほどの断層のずれ。そしてもともと人間の生活があった場所に大きな火口が出来ました。その火口の中で有くん珠ちゃんという火口があります。まだ火口のそばには噴気するような箇所もあり、火口の中エメラルド色の湖水が見えます。ここは今まで一般の人が立ち入ることは禁止されていましたが、6月に洞爺湖町によって整備され火口のすぐそばまで近寄ることが出来ます。かつての人間の生活を忍ばせる電柱やアパート、国道跡のアスファルト、そして昔、洞爺駅から洞爺湖温泉まで走っていた洞爺湖電気鉄道が走っていた鉄橋跡など火山と人間の生活がとなり合わせであることを感じます。実際に、あと何m先で現在も人間の暮らしがあるわけです。
 今日は1日で、2つの火口を見比べました。約100年後には豊かな森へと変化することを体感し、そして地球の変化を肌で感じました。このような場所は日本にはここひとつしかないと、講師を務めてくださったNPO法人 環境防災総合政策研究機構の宇井先生もおっしゃってました。そして何より、私は、この地が自然の移り変わり、地球の変化だけでなく、その変化に人間が共生していることにとても大きな衝撃と感動を覚えます。
 
※ 金比羅火口群は11月10日に冬期期間閉鎖されました。また4月の下旬より(正確な情報は洞爺湖町役場まで)オープンします。四十三山遊歩道については雪の状況により閉鎖しますが、今現在は歩くことができます。閉鎖する際には、洞爺湖ビジターセンターやアクティブレンジャー日記でお知らせいたします。

四十三山の火口と火口の間で・・・参加者のみなさん!

四十三山山頂で、昔の絵はがきを見ながら説明!

金比羅火口群と洞爺湖・中島を眺めながら・・・