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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

木道の掛け替え(つづき)が始まりました

2008年12月17日
釧路湿原
温根内の木道散策路の掛け替え工事(3月のAR日記でお知らせしたリニューアルのつづき)が12月16日に始まりました。
この日の朝は気温が-10℃以下まで下がり、巡視時も-6℃。
あちこちに氷の花(結晶)が咲いていました。



これはハンノキの実に咲いた結晶。
様々な氷の芸術が観察できるのはこの時期ならではの楽しみです。


この冬に入って一番の冷え込みの中、木道では横板を外す作業がはじまっていました。
本当にご苦労様です。

厳冬期に?という疑問もあるかもしれませんが、今が工事には適しているのです。
なぜなら、土が凍るから。
釧路湿原は、気候が冷涼なため腐蝕しきれない植物質が堆積した「泥炭」の上に成り立っています。泥炭はスポンジのような構造をしているため、水を含んで不安定な夏よりも凍結して安定する冬期のほうが作業しやすい、というわけです。

昨年度から実施しているこの掛け替え作業は、平成4年に最初の木道が完成して以来2度目(つまり今作られている木道は3代目)です。
今回の作業も冬が終わる3月末までの予定で、木道全体の掛け替えが終了するのにはあと1~2年(冬)かかる見込みです。

もちろん木道の利用は可能ですが、掛け替え作業を行っている区間は通れないので迂回をお願いしています。
特に、一番奥の高層湿原まで行くには今までよりちょっと遠回りになります。(通常の2倍湿原が楽しめてお得と思っていただければ・・・)



作業区間の方向は分岐のところで通行止めにしてあります。
散策の際はご協力下さい。

ルート情報は歩道や駐車場に看板を設置してお知らせしています。
また木道入り口の温根内ビジターセンターでは最新の自然情報も併せてご案内しているので、歩く前に是非お立ち寄り下さい(歩いた後、館内の薪ストーブで暖まるのもおすすめです)。


*温根内ビジターセンター
開館時間(冬期):10時~16時
休館日:毎週火曜日と年末年始(12月29日~1月3日)
*木道はビジターセンター休館日も利用可能です
凍結して滑りやすくなっている場合がありますので足下にご注意下さい