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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

2009年2月22日(日) 「一歩園の森展望スキーハイキング」

2009年02月27日
阿寒湖
 この日、阿寒湖畔エコミュージアムセンター主催の「一歩園の森展望スキーハイキング」が開催されました。一般参加の方が9名と、ガイド役を務める自然公園財団職員や阿寒湖パークボランティアからなるスタッフ7名の合計16名で、歩くスキーを履いて自然散策をしました。「一歩園の森」というのは、財団法人前田一歩園財団の所有林のことで、その所有林は阿寒湖を取り囲むように広がっており、昭和9年に阿寒国立公園の特別地域に指定されました。

 午前10時、阿寒湖畔エコミュージアムセンターで開会式を行い、いざ出発です。阿寒湖畔の国道240号線沿いにある、第2駐車場横の林道入口がスタート地点です。あいにくの空模様でしたが、自然公園財団職員の指導の下、全員でしっかり準備運動を済ませ、歩き始めました。その時の参加者の皆さんの目は輝いており、やる気がみなぎっている様に見えました。スタート地点から数十m進んだ辺りで、いよいよ林道を逸れ、本格的な散策が始まります。

林の中は、前日まで降り続けた雪でスキーの板がずぼずぼと埋まりましたが、転倒しても痛くないのが新雪のいいところです。転倒した場合にはストックも雪の中に深く埋まって支えが効かず、立ち上がれないという難点もありますが…。途中、数年前に植樹が行われた地点(標高約500m)周辺では針葉樹が多く見られ、スタッフからアカエゾマツの生長についての解説を受けたり、「枝に積もった雪が重そうだね。」とか話しながら、更に林の奥へと進んで行きます。出発前、新雪のため動物の足跡の観察は困難かもしれないという不安がありましたが、キタキツネや、エゾクロテンのものと思われる足跡が見られ、観察しながら歩みを進めることができました。
展望地点に着いた頃には若干の風雪があり、残念ながら阿寒湖とその横にそびえ立つ雄阿寒岳、阿寒湖に浮かぶ大島を望むことが出来ませんでした。その後、風当たりの少ない場所を探し、全員で楽しく昼食をとり、帰路につきました。
冬の阿寒の自然をたくさんの人たちと共有でき、貴重で有意義な時間だったと思います。
冬にしか体験できないことはたくさんありますので、阿寒の冬を大いに楽しんでみてください。