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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

「宗谷岬」に歌われた春が来た③ ~木々の芽吹きと湿地林編~

2009年05月21日
稚内
 そして原野の春でもうひとつ印象的なのは、冬の間、緊張感を感じさせていた木々たち。しかし今、その緊張感を緩め、徐々に固い冬芽をほころばせ、ニスを塗ったように艶のある若葉を覗かせ始めました! あの固い小さな冬芽の中に花や葉となるものが小さく小さく折りたたまれて入っているのが不思議でなりません。


エゾニワトコの芽吹き


オオカメノキの芽吹き

水辺に近い湿地ではヤナギが芽吹いています。ヤナギの花芽が芽吹くと花穂には柔らかな毛が生えているので、毛が光を淡く反射させて境界がぼやけ、日差しに溶けるような優しい薄黄緑に萌えています。これに若葉の色あいが加わり鮮やかさを増していくことでしょう。林床にはミズバショウの白とヤチブキの黄金色のコントラストが際立ち、原野の春に彩りを添えています。


ミズバショウとヤチブキ(リュウキンカ)で鮮やかに彩られる湿地林の林床

なんて美しく、なんて躍動感に満ちた生命のサイクル!

こんなに春が楽しいのは、何故でしょう!