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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

四十三山だより~1~

2009年05月21日
洞爺湖
 四十三山は今、目にまぶしい新緑につつまれ、足元には小さな花々が咲き始めました。
この時期、一番多く見ることの出来るのは、クルマバソウです。和名で書くと、車葉草で字のとおり、葉が車の車輪のようだからです。白い小さな花をつけ、車の車輪がいくつも道沿いに並んでいます。

クルマバソウ(アカネ科)Asperula odorata

 淡い紫色の花をつけるのはフデリンドウ。みなさんこの名前で想像つきますか?そうです。和名では筆竜胆と書き、茎と花が筆の様な形をしています。高さ5~10cmほどで良く足元を見ないと通り過ぎてしまう位小さな花です。5~6月が見頃です。

フデリンドウ(リンドウ科)Gentiana zollingeri

 これはマムシグサ(蝮草)です。道内のものはコウライテンナンショウと呼ばれるようです。茎に見える部分は実は葉の柄。その部分がマムシにあるまだら模様に似ている様子からこの名がついたようです。

マムシグサ(サトイモ科)Arisaema serratum

 他には、タチツボスミレ、ミヤマエンレイソウ、マイヅルソウなど、噴気孔近くにはヘビイチゴなどが見られ、四十三山に彩りを添えてくれます。緑の葉を見ながら、時に下の花々を見ながらで上や下にと忙しいですが、ゆっくり散策してみてください。ただし、ウルシやハチにはご注意を。また、歩道からは外れず、植物は採ってはいけません。とっていいのはゴミと写真だけです。マナーを守りましょう。
 四十三山歩道は、歩道沿いの枯れ木や、倒木の除去作業をパークボランティアの方と行い、先月20日に冬期通行止めは解除され、歩けるようになりました。また今後も引き続き、歩道上の調査やパトロールを行い四十三山だよりにて発信します。お楽しみに。