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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

十勝岳望岳台コース

2009年06月04日
東川

大雪の魅力の一つに「夏でも雪が見られる」というのがあると思います。
場所によっては万年雪があり、夏山で汗をかいた後に雪の上を歩くというのは何とも言えない気分を味わえると思います。

 そんな大雪の中でも比較的雪解けの早い(と思われる)十勝岳望岳台コースの情報です。
 6月3日現在、避難小屋までの道では雪渓はほとんどなく、夏道が完全に出ているのでマーキングと看板を目印にして歩いてください。
 避難小屋から一か所雪渓のトラバースがありますが、比較的短い雪渓なのでコースを外れることはないと思います。そこからは、十勝岳名物?のカラガラした岩場登り(頑張って!)。看板もしっかり立っているので目印にして歩いてください。


避難小屋上の雪渓部分


そこから先は夏道がでていました

  前十勝の噴煙を右に見て荒涼とした砂漠のような登山道を歩いて行くと(意外とここの砂が深く歩きにくい)、山頂前の最後の急登部分ですが、ここの部分は雪渓歩きとなり最大の難所です。
 本日は、気温も比較的高く雪も緩んでいたため通常の登山靴だけで登って行けましたが、気温の低い早朝などは凍っている可能性もあるため、時間帯によってはアイゼンの携帯もお勧めします。
 雪渓をこえて、最後のガレ場をぜいぜい言いながら登り切ると十勝岳山頂です。

山頂直下の大雪渓(左のとがった部分が山頂)
ここから、疲労も風速もMAXへ・・・

 この時期は日によって気温差が大きいため、ひとたび悪天候に見舞われれば冬山となります。本日も稜線部分は風が非常に強く、ニット帽をかぶるほどでした。(ちなみに今日の旭川の最高気温は25℃くらいまで上がったそうですが山では全くそれを感じさせない一日でした)
 ただ、今日は雪が緩んでいたため、頑張って登った後の雪渓を滑り降りる気持ちよさは何とも言えない気分でした。
 日帰りで登るには比較的メジャーな十勝岳。雪が少なくなったとはいえまだまだ夏山まではもう少し先といった姿を見せてくれた今日の十勝岳でした。