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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

四十三山だより~2~小さな虫たち編

2009年06月22日
洞爺湖
先週、四十三山の歩道維持管理のためすべてのコースを巡視しました。総距離は2.45km。アップダウンもあるので1日がかりです。この時期になると、イタドリが太陽を浴びこの時ばかりはと伸びます。手に鎌を持ち、自分の身長に近いイタドリを刈りました。歩道上にある必要最低限の草刈りですが、かなりの重労働です。こうした仕事もアクティブレンジャーの大切な仕事です。
林内は、ホオノキ、イタヤカエデ、ドロノキ、ミズナラなど沢山の木が葉を広げ、歩道沿いを見れば、フキも負けてはいませんが、それ以上に直径1.5mほどに葉を広げたシダの株が多く見られます。シダの名前は「オシダ」といい、冷温帯の気候で湿った場所に群生し、大型で株を作ります。日本には約630種類もあり、その歴史は約4億年前にさかのぼるそうです。こうしたシダの葉をめくって見れば、そこに住む小さな虫たちのミクロな世界が見えてきます。



手袋とシダを比較してみてください!


これは、何かの幼虫がシダの葉を利用し、毛布のようにくるんと巻いています。



やや黒く光っていて約2~3cm位の大きさでした。いったいなんの幼虫なのでしょうか!?


他にも葉の上、石の上にたくさんの虫たちが生活しています。

こんな幼虫も・・・・チョウか、ガの幼虫かもしれません。



名前がわかる方がいらっしゃったらぜひ教えてください!!


私はこの時期の四十三山もとても好きです。暑い日差しを木々の葉がさえぎってくれて、林内は涼しくも感じられます。火口は緑でさえぎられなかなかわからないのですが、その代わり、小さな虫たちが盛んに、そして一生懸命に生活している様子を見ることができます。また小さな花々に彩られ、木々の間は鳥たちでとってもにぎやかですよ。運が良ければクマゲラやエゾライチョウにも出会えます。そんな彼らにいつもパワーをもらっています。