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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

雪の白さと紺碧の空

2009年12月03日
東川
 クロスカントリー選手たちでにぎわう旭岳温泉街とうって変わって、ロープウェイが運休中の現在は山に訪れる人はほとんどなく、たまに出会う登山者の方も「静かですねぇ・・・」の一言。
 紅葉のピーク時には一日に5000人以上の人が訪れるここ旭岳。人のいないこの時期こそ、本来の大自然の姿なのかもしれません。
 夏には気軽に行ける姿見の池も今は登るとすれば自分の足で登るのみ、ふもとは晴天でも、高山帯に出たとたんにホワイトアウト(吹雪で視界がゼロの状態)・・・ということが多い冬の時期、夏山登山においてはメジャーな旭岳も簡単に登れる山ではないことを実感させてくれます。
 特にこの時期は気象条件が厳しい大雪山、とりわけここ旭岳はその雄姿を我々に見せてくれることはなかなかありません。だからこそ、その姿が拝めたときは感動が生まれるような気がします。

 現在の旭岳の様子です。ちらほらと登山者が入っているときには踏み跡が付いていることもありますが、過信は禁物。必ず地図で位置の確認をしながら山に入るようにしてください。

1合目の天女ヶ原湿原から見た旭岳(正面の山)。夏にはここまで30分もあれば着く場所ですが、トレースのない状態ではその倍はかかることもあるので注意が必要と思われます。現在の積雪は90cmくらいでした。


姿見の池周辺の様子。積雪は深い所でも80~90cmくらいとこの時期としては少ないようです。手前のくぼんでいる所が姿見の池がある場所、雪に隠れてすでにその面影はありません。今日は雪の白さとこの紺碧の空が見事でした。
標高が高くなる程、空気が澄んで空が青く見えるようになるといいますが、雪の白さと相まると更にこの青さが深まるように思います。


ふもとの忠別ダムより見た旭岳(右の山)。紺碧の空ではありませんが、天気が良ければふもとからでもこんなにきれいです。

 最後にお知らせです。

 東川自然保護官事務所では12月13日(日)に旭岳温泉にて自然観察会を行います。
「わさび沼の冬とフカフカの深雪を体験しよう」と題して、講師に地元山岳ガイドの佐久間弘先生(山楽舎BEAR代表)を迎え、旭岳温泉周辺をスノーシューで散策します。

 参加料 大人¥200 子供¥100 
参加希望の方は東川町役場産業振興課 商工観光室 
 0166-82-2111まで。