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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

姿を現す北海道遺産

2010年01月15日
上士幌
全面結氷した糠平湖の状況を見てきました。
今年は積雪が多いということで念のためスノーシューを装着し、五の沢から湖岸に降りていきます。
途中、ユキウサギとエゾクロテンの足跡がありました。



目指すは前回の日記でも触れたタウシュベツ橋梁。

森を抜けると遠くにワカサギ釣り(遊漁料600円)のテントが並んでいましたが、今月は絶不調のようで代わりにサクラマスが釣れているのだとか。

湖には北東方向に踏み跡が付いていてタウシュベツ橋梁まで難儀せず到達できそうです。これならスノーシューよりもクロスカントリースキーが早い。

歩きながら失敗に気づきました。
防寒対策?
いえ違います。
乾燥した冷たい風と強い紫外線の直射日光の対策を全くしていなかったということです(いま現在三浦の肌はぼろぼろです)。
-10~-20℃の極度に乾燥した空気と日差しを遮る物がない一面の銀世界には、UVケアと保湿剤とリップクリーム、それにサングラスが必需品です。
なんだか真夏の海に行く女性の持ち物みたいですが、糠平湖に必要な物です。
東北人として肌荒れはあるまじき失態。

気を取り直して進みます。
左手に真っ白なニペソツ山を眺めながら一気に距離を縮めます。



片道30分ほどでタウシュベツ橋梁へ到着。
現在のところ2m強の出現です。一日約20cmほど水位が低下するので全貌を現すのは月末から2月になるでしょう。



このタウシュベツ橋梁は平成13年に「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」として北海道遺産に選定されています。

毎年、湖面の結氷後に氷によって肌が「削られ」ながら姿を現すこの橋はまさに、幻の橋です。