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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

冬の巡視

2010年03月23日
洞爺湖
 「冬の巡視ってどんなことをするの?」とたまに聞かれる質問があります。冬眠をしているわけではありません。冬の巡視は例えば、羊蹄山地域では、登山口4箇所のスキーやスノーモビルの利用状況や冬の標識の確認などがあります。
 

真狩野営場から、傘雲に覆われた羊蹄山の姿。
  ここ最近、羊蹄山では、冬でもスキーやスノーボードなどで入山する人が多くなっています。登山口4箇所の内、真狩やひらふ(倶知安)コースからの入山は夏と同様に多く、巡視した平日にもちらほら入山者(下山者)を見かけました。その日は気温が大幅にゆるんだ日で雪崩の起きやすい日でもありましたが、装備を見ると軽装の人が多いいのが実情です。昨年では羊蹄山でも雪崩に巻き込まれた事故もありました。他、京極や喜茂別にもスキーのトレースがあり4箇所登山口すべてに冬の利用があるのが分かりました。冬の入山規制はありませんが、雪崩などハイリスクが予想される場合は入山しない、多数で入山の場合には雪崩をおこさない、そしてビーコン着用や雪崩に対処する技術を持っていることなど、また一人で入山する場合にはリスクはより伴うことを知った上で入山されたいと思います。
 もう1つは冬の標識の確認です。みなさん標識って普段あまり気にはならないけれどないと困るものですよね。北海道などの豪雪地帯にはかかせない標識があります。例えば道路では、赤と白の矢印の標識がかなり高い位置に、そして一直線に存在しています。これは雪が道路脇に積もりどこが車道の境界か分かるように示すものです。


道路沿いにある赤と白の矢印標識。
  国立公園内の登山口にも、冬に対応した看板があります。夏にはあまりにも不用意に背が高すぎてびっくりされる方もいるかもしれません。それは、羊蹄山地域にはスノーモービル等の乗り入れ規制がありそれを示した標識です。その標識がきちんと雪に埋もれず表示されているかどうかの確認を行います。
 このような冬の巡視は頻繁には行えませんが大切な仕事です。アクティブレンジャーのお仕事の1つをお知らせいたしました。



夏と冬の標識の様子。水色のラインが入ったスノーモービル規制については、冬仕様の一番背が高い標識。