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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

パークボランティア一斉外来種除去作業(サロベツの巻)

2010年06月04日
稚内
 稚内では、浜勇知園地にてアメリカオニアザミ、ヘラオオバコ、メマツヨイグサの除去を実施しました。参加者はPV会員10名、一般3名、地元NPO3名、そして私、賀勢の計17名でした。浜勇知園地では、ここ数年、地元NPOが主体となってアメリカオニアザミの駆除を行っているので全盛期に比べると大分減ってきています。まだ若い株とはいえ、葉にある鋭い棘状の鋸歯はなかなか立派です。棘に気をつけながら作業を行いました。そして、見落としがないか何回も確認しました。また、歩道脇のメマツヨイグサ、ヘラオオバコの除去も行いました。こちらはどっさり生えていて半分も除去できませんでしたが、来年以降も除去に取り組んでいけたらよいと思っています。外来種除去量はアメリカオニアザミ81本、ヘラオオバコとメマツヨイグサが45リットル袋約3つ分になりました。


:稚内でのアメリカオニアザミ等除去作業(浜勇知園地)、下:幌延でのセイヨウタンポポ等除去作業(パンケ沼園地)

 豊富では、サロベツ川にかかる開運橋のたもとで昨年見つかったオオハンゴンソウ群落の除去作業を行いました。浜勇知園地での作業後だったので継続して参加してくれる方が何人もいました。参加者はPV会員7名、一般4名、地元NPO5名、そして賀勢の計17名でした。豊富町の国立公園内でオオハンゴンソウの除去を実施しているのは一昨年からで、こちらの皆さんはまだまだオオハンゴンソウ除去に慣れていません。簡単なレクチャーの後、除去に取り組んだ皆さんはオオハンゴンソウの手強さにただただ驚くばかり。地面を掴むように食い込んでいるオオハンゴンソウの根のしぶとさに「なんて手強い植物なんだ!」と言い交わしながら皆ふうふういっていました。それでも、一時間半ほどの間、もくもくと除去に打ち込み、肥料袋で30袋分を除去することができました。


豊富でのオオハンゴンソウ除去作業

 そして最後は幌延です。幌延ではパンケ沼園地にてセイヨウタンポポ、シロツメクサを中心に作業を行いました。参加者はPV会員4名、一般5名、千田Rの計10名でした。パンケ沼園地ではノハナショウブが自生している辺りにコウリンタンポポなどの外来種が目立つようになりました。今年は寒くて春が遅れたせいか、コウリンタンポポの若い株はまだ出ていなかったそうですが、外来種が入ってきていることを意識しながら、途中でお茶の時間も交えて皆で気持ちよく作業できたとお聞きしました。コウリンタンポポ、次回は除去できるといいですね。作業の結果、45L入りゴミ袋2袋分の外来植物を除去したとのことです。

 後日、各地区からの報告を受けながら、このような機会を設けられたことをとても嬉しく思いました。利尻礼文サロベツは、海に隔てられていたり、広大であったりするので、パークボランティアの皆さんが一緒に活動しづらいという面がありますが、共通のテーマを持って全体で同じ日に活動したことで、顔は見られなくても一緒に汗を流せたという達成感を持つことができました。「一緒に作業する」ことを大切に今年度もパークボランティア活動のお手伝いをしていきたいと感じた一日でした。
パークボランティアの皆さま、作業お疲れ様でした。