アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]
マナーとルール
2010年08月12日
洞爺湖
先週、羊蹄山(京極口~ひらふ口)のパトロールを行ってきました。
京極コースからの景色(京極町)
そこでいくつか気になることがありました。夏山登山シーズンの真っ只中ですが、マナーとルールについて考えてみませんか。
★トイレの使用済みティッシュやゴミは持ち帰ってください。
京極コースで2箇所、使用済みティッシュが登山道沿いに落ちていました。そこにはハエがたかって異臭を放っています。使用済みティッシュは回収しました。今は携帯トイレが登山用品店などで販売されています。それらを使用するか(もちろんそれも持ち帰りです。)、万が一それが無かった場合には、必要最低限のマナーとして使用済みティッシュは必ず持ち帰ってください。その使用済みティッシュを見て、後から登る登山者はせっかくの自然の中を歩いているのに、その汚いゴミを見たくないのに見なければなりません。また、その使用済みティッシュやゴミは他の人に回収され、わざわざ羊蹄山山頂まで担ぎ上げ、下山するまで持って行くことになります。
右:立入禁止ロープ 左:焚き火跡
★羊蹄山ではテント設営(幕営)はできません!!
羊蹄山山頂付近のある場所で焚き火(炭までありました。)の跡を見つけました。誰かがテントを張ったようです。張れる場所があるからテントを張ろうというのは絶対にしないでください。植生が傷むばかりか、焚き火で山火事になる危険性もあります。山へ登る前には、その山の登山道状況や水、幕営が可能かどうか、避難小屋の有無、万が一天候悪化した場合のエスケープルートなどの情報をきちんと確認してから登山に臨んでください。羊蹄山では避難小屋があります。水は各自、必要な分を持って入山してください。
★登山道以外には外れないでください。
避難小屋近くにある登山道沿いで、その登山道を外れて山頂へ上がる一部登山者がいるようです。そこにはロープと立入禁止の看板がついています。そこに見たい植物があるから?上へ上がるのが早そうに感じるから?そのロープをまたいで行く歩行時間は、登山道で山頂へ上がるのとほとんど変わりません。また一人が行う行為は周りの登山者も見ているのです。なぜなのでしょうか。ロープをわざわざまたいで入るというのは理解に苦しみます。一般的に立入禁止という看板やロープは、植生のことだけでなく、落石や土砂崩れなどさまざまな理由で張られていることだと思います。そのような場所へ立ち入るということは自分や他人への危険行為、迷惑行為でもあります。もちろん、立入禁止の看板やロープがなくとも、登山道から外れてはいけません。
町にもマナーやルールがあるように、山の中にもマナーとルールがあります。だからこそ皆が楽しく安全に歩くことができます。これからまだ夏山登山を計画されている方がたくさんいらっしゃると思いますが、今一度、マナーとルールについて考えてみませんか。
■羊蹄山ひらふコース2合目付近(風穴より手前登山口寄り)では蜂による死亡事故が起きています。
コエゾゼミ
京極コースからの景色(京極町)
そこでいくつか気になることがありました。夏山登山シーズンの真っ只中ですが、マナーとルールについて考えてみませんか。
★トイレの使用済みティッシュやゴミは持ち帰ってください。
京極コースで2箇所、使用済みティッシュが登山道沿いに落ちていました。そこにはハエがたかって異臭を放っています。使用済みティッシュは回収しました。今は携帯トイレが登山用品店などで販売されています。それらを使用するか(もちろんそれも持ち帰りです。)、万が一それが無かった場合には、必要最低限のマナーとして使用済みティッシュは必ず持ち帰ってください。その使用済みティッシュを見て、後から登る登山者はせっかくの自然の中を歩いているのに、その汚いゴミを見たくないのに見なければなりません。また、その使用済みティッシュやゴミは他の人に回収され、わざわざ羊蹄山山頂まで担ぎ上げ、下山するまで持って行くことになります。
右:立入禁止ロープ 左:焚き火跡
★羊蹄山ではテント設営(幕営)はできません!!
羊蹄山山頂付近のある場所で焚き火(炭までありました。)の跡を見つけました。誰かがテントを張ったようです。張れる場所があるからテントを張ろうというのは絶対にしないでください。植生が傷むばかりか、焚き火で山火事になる危険性もあります。山へ登る前には、その山の登山道状況や水、幕営が可能かどうか、避難小屋の有無、万が一天候悪化した場合のエスケープルートなどの情報をきちんと確認してから登山に臨んでください。羊蹄山では避難小屋があります。水は各自、必要な分を持って入山してください。
★登山道以外には外れないでください。
避難小屋近くにある登山道沿いで、その登山道を外れて山頂へ上がる一部登山者がいるようです。そこにはロープと立入禁止の看板がついています。そこに見たい植物があるから?上へ上がるのが早そうに感じるから?そのロープをまたいで行く歩行時間は、登山道で山頂へ上がるのとほとんど変わりません。また一人が行う行為は周りの登山者も見ているのです。なぜなのでしょうか。ロープをわざわざまたいで入るというのは理解に苦しみます。一般的に立入禁止という看板やロープは、植生のことだけでなく、落石や土砂崩れなどさまざまな理由で張られていることだと思います。そのような場所へ立ち入るということは自分や他人への危険行為、迷惑行為でもあります。もちろん、立入禁止の看板やロープがなくとも、登山道から外れてはいけません。
町にもマナーやルールがあるように、山の中にもマナーとルールがあります。だからこそ皆が楽しく安全に歩くことができます。これからまだ夏山登山を計画されている方がたくさんいらっしゃると思いますが、今一度、マナーとルールについて考えてみませんか。
■羊蹄山ひらふコース2合目付近(風穴より手前登山口寄り)では蜂による死亡事故が起きています。
コエゾゼミ