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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

千歳ライトセンサス調査

2010年11月04日
支笏湖
千歳市ママチ川周辺で酪農学園大学が実施するエゾシカのライトセンサス調査に同行しました。

ライトセンサス調査とは、夜間ゆっくりと車を走らせ、両サイドからスポットライトを照らしてエゾシカを探す方法です。
明かりでシカを探して、見つけたら車を止め、オスかメスか、大人か子どもか、何匹いたか、などの情報を記入していきます。
動く生き物を相手に調査するので、車の窓を開けてライトを上下左右に振りながらの調査となり、寒さとの戦いでもあります。

鳴き声が四方から聞こえてはくるものの、結果としてあまりシカを発見することはできませんでした。急に降った雪が原因ではないか、とのことです。

ご存じかと思いますが、調査対象のエゾシカは増えすぎて様々な問題があります。農業被害、植生の破壊、交通事故・・・

「エゾシカを見て北海道の自然を感じよう!」
「鳴き声が聞こえるね!こんな鳴き声って不思議だね!」

姿を見て声を聞くことは有意義なことだと思います。ですがそれだけを考えてエゾシカを見ていると、いつかは当たり前に鳴き声が聞こえ、都市部や主要道路でもエゾシカの被害が出てくることでしょう。

千歳市周辺(千歳警察署管内)では今年10月17日までに13件の交通事故が発生しています。
僕自身も今回の調査の帰り道、2頭のメスジカをひきそうになりました・・・
これからの季節は路面も危険ですので、エゾシカを出会いそうな場所では安全運転も心がけてください。

最近はエゾシカ肉を食べようというイベントや普及啓発活動についても活発になっています。
難しい話ではなく、ご飯や通勤といった身近な生活の部分からもエゾシカについて考えてみてはいかがでしょうか。




昼間でも道に出てくるエゾシカ。正面からこちらを見ているのがわかりますか?


画像が荒いのですが・・・。かわいい顔ですが脅威になっています。