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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

細岡エゾシカカウント調査 -5月中旬 ver.-

2011年05月24日
釧路湿原
月に3回行っている細岡展望台からのエゾシカカウント調査について
以前のブログで
http://hokkaido.env.go.jp/blog/2011/04/717.html
ご紹介しましたが、
20日に5月中旬のカウントを行いました。


 赤線で囲んだ範囲:細岡展望台から見える範囲
 青線で囲んだ範囲:エゾシカがまとまって確認できた場所
 今回は67頭確認(2回カウントの平均値)


調査の始まった2006年~昨年度までは、
越冬期間を目安として3月末までの調査でしたが
今年は4月以降もカウントを続け、しばらく調査は続く予定です。

その集積したデータがこちらのグラフです。
 ※画像をクリックすると大きくなります



フィールドスコープで可視可能な範囲をカウンターで数える・・・

正確な数を数えることは明らかに不可能ですが
同じ場所から、同じ道具を使って、同じやり方で調べたデータを蓄積することは
その中から、何かしらの方向性や参考になるものが見つかると考えています。
(実際増えているかどうかを判断するのは困難ですが)

天候等により調査できなかった回もありますが、
大きな動きの流れは見えてきそうです。
今後は、湿原で専門家などの植生調査も行われる予定です。

【湿原のエゾシカ】
エゾシカの生活場所は林の中や周辺部から草地です。
ササや低木の葉を好んで食べ、エサが不足すると木の皮や、
人里に出て農作物も食べます。
冬積雪の多い地帯ではエサを探すのが困難なため
生息数は少なくなりますが、寒さの割に雪が少ない釧路湿原は
植物を探しやすく、また周辺には丘陵地があるので
悪天をしのぐシェルターも見つけられるため越冬地となっているようです。
そのため、釧路湿原では冬期にエゾシカのカウントを行ってきました。

*****

調査日は20度近い陽気で
細岡展望台駐車場のエゾヤマザクラが満開でした