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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

季節変われば

2011年05月31日
東川
5月も下旬に入りスノーモビル等の乗入れ規制看板の取り外しを行う季節となりました。
国立公園の乗り入れ禁止・規制区域におけるスノーモビル等の違法乗入れについては毎年陸と空から違法乗入れ車両やモビル痕などを調査しています。今シーズンの違法乗り入れなどは確認できず、継続した乗り入れ規制啓発活動による効果ではないか思われます。

毎年この時期に乗入れ規制看板の撤去作業を行う際にいつも感じることは、冬に見慣れた場所でもすっかり雪の無くなったこの時期に同じ場所に行ってみると全く景色が変わるという事です。雪が多く積もる時期とは間違いなく目線の高さが変わるわけですね。
一年中雪が降らない地方では葉や草が枯れるなどして木々の色などが変わる事はありますが、同じ場所で全く別の景色が見られるという事は雪国でしか味わえない事だと思います。


これは富良野方面に設置している乗入れ規制看板。雪のあるなしでは景色だけでなくあたりの静寂さや空気の臭い等も変わってきます。

何より山の風景は時期によって全く違う顔を見せてくれます、雪をかぶった山々は夏と比べて一回り大きくなった感じ、同じ場所から見ても山を近く感じられます。


こちらは旭岳の冬と夏。ピンと張りつめた空気が感じられる上の写真に対して、穏やかな夏の空気が感じられる下の写真です。

町では大雪が降ると生活にも影響が出て厄介者とされる雪ですが、見方を変えれば雪国で暮らすという事は夏と冬とで違う風景を楽しめるという事にもなりますね。
夏の山と冬の山とどちらが好きですか?と聞かれれば迷わず「冬!」と言ってしまいますが、どちらもそれぞれ魅力がある大雪山です。


そして今の時期の風物詩は何と言っても水田に映る残雪の大雪山(富良野岳方面)。田植えが終わるとここまではきれいに映る事は無くなるため、期間限定の風景です。