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北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

パークボランティアが大活躍

2011年06月23日
東川
 今年は旭岳では6月18日に安全祈願祭が、十勝岳では19日に山開き登山会が開かれ夏山シーズンとなりました。
 それに合わせて6月18、19日の両日に十勝岳および旭岳方面においてパークボランティアの皆さんとロープ張り作業等を行いました。
 今シーズンは例年以上の残雪です。これからの大雪山で登山計画を立てている方は十分な情報収集が必要かと思われます。雪渓が残るこの時期は毎年道迷い遭難が多発する時期でもあります。十分注意をして楽しい山行にしていただきたいものです。山では行き当たりばったりは通用しません。

 そして毎年の事ですが、作業をしていて悲しくなる事があります。


こちらは旭岳9合目付近での作業の様子。
 通称「ニセ金庫岩」と呼ばれる箇所には道迷い防止だけでなく、はみ出し防止の意味でのロープ張りをしているのですが(写真左)、その先の岩陰には毎年多くの排泄物やティッシュペーパーが・・・。
 自分で持ってきたものは全て持ち帰るという基本的な山でのマナーが守れていない方が未だに多くいるのは悲しい事です。写真右はそれらを拾うボランティアの方。
 このように出来れば拾いたくないものを拾っている人がいるという事を忘れないでいただきたいともいます。

 毎年行うロープ張り作業だけではなく、強風によって倒れた山頂標識の立て直しや、雪渓の急斜面における雪切り作業等、今年は例年以上の作業を行ってくれたボランティアの方々本当にお疲れ様でした。


間宮岳山頂付近は強風の通り道の為、しばしばこのように標識が倒れる事があります。(写真の上2枚)
また、中岳温泉に降りる箇所は残雪期、難所として知られており、ここが下りられずレスキューされたケースも。写真下2枚はステップカットをするボランティアの方。この日も何名か雪渓を右往左往している登山者が見受けられました。
中岳温泉上の雪の状態は、5月下旬から6月上旬くらいの積雪量という印象がありました。

 繰り返しになりますが、このように同じ山でも場所によって積雪状態が全く違うため、くれぐれも最寄りのビジターセンターなどで情報収集をしてからの山行をお勧めします。


まだまだ雪は多いですが、雪解けの早い所から高山植物も咲き始めています。
花畑を満喫できるまではしばらく時間がかかりそうですが、今年も可憐な花畑が我々を迎えてくれる事でしょう。(写真左がミネズオウ、右がキバナシャクナゲ)