北海道のアイコン

北海道地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

子グマ騒動

2011年06月24日
阿寒湖
先日、雄阿寒岳に設置してある登山者カウンターのチェックに行ってきました。
通常は一人で行きますが、この日は保護官に同行してもらいました。
理由は・・・。



6月初旬から、登山者や釣り人が「雄阿寒岳登山口付近で子グマを目撃した」との情報が、数回ありました。
雄阿寒岳の登山者カウンターは登山道を20分ほど入った箇所にあるので、念の為に保護官同行となりました。

カウンターのチェックは何事もなく終わったのですが、その日の午後「保護官事務所と登山口の中間付近の湖岸でヒグマ目撃」、の情報が入りました。
さらに翌日夕方、とうとう事務所裏の「ボッケ(遊歩道)付近で見た」との情報があり、ボッケ遊歩道を一時閉鎖することになりました。



閉鎖後、関係者により巡視を行った所、森の中を周回するコース沿いにヒグマの痕跡を見つけました。



切り株を掘り返した跡が数箇所見つかりました。やはりヒグマがいるようですね、おそらくアリを食べていたのでしょう。
目撃情報によると、複数頭の子グマではないかと言われています。

ボッケ遊歩道は阿寒湖温泉街の一番東端にあるため、この付近を餌場として留まられると、ヒグマと人間共に好ましくない結果になる可能性があります。
関係者による連絡会議で、温泉街付近に寄りつかないよう、暫くの間、猟友会の方による巡視(追い払い)を行ってもらう事になりました。

ヒグマがいなくなったと確認されるまでの間、ボッケ遊歩道の散策ができませんが、ご協力おねがいします。